第1話「降臨」
終末怪獣アテウマドン、登場。
「裁きの夜」から数百年の時が過ぎ、人類は地球で平和を謳歌していた。
だが、宇宙より飛来したひとつの隕石が、人類の平和を打ち砕いた。隕石の正体は、宇宙を漂流していた怪獣だったのだ。
餌を求め、地上を歩き回る怪獣。対する近隣住民は、ただ戸惑う事しかできない。
その時、空から1機の航空機が舞い降りた。国際防衛組織「P.O.S.E.」の誇る飛行祭壇スカイテンプルだ。
スカイテンプルから降りてきた男……イノリ隊長は、人々に呼びかける。
「恐れる事はありません、祈りましょう!ウルトラマンのご加護を信じていれば、必ずウルトラマン様が我々をお救いくださいます!」
イノリ隊長の呼びかけに応じ、輪になって祈り始める人々。その間にも、怪獣は大地を蹂躙していく。
人々が祈る中、一人の若者が長い棒を手にし、怪獣へ向かって走り出した。
「いるかどうかもわからないもんに頼るくらいなら、自分でできる事を考えろよ!」
彼――コダイ・リキは、禁忌である、戦いを怪獣に挑もうとしていたのだ。だがこの体格差。無謀なのは明らかである。
怪獣に一蹴され、リキの命が燃え尽きようとしていたその時、宇宙より飛来した光が、リキの命を救った。
光の中で、銀色の巨人と向かい合うリキ。巨人の名は、ウルトラマン。ウルトラマンは、リキの心に宿る闘争心を見出し、リキに協力を申し出る。
協力を断るリキだったが、ウルトラマンは強引にコロナスプレッダーを託し、リキをウルトラマンへと変身させた。
ウルトラマンの姿となった自分の姿に戸惑うリキだったが、みんなを守るため、怪獣を人々から引き離し、必殺光線ジャッジメントノヴァで怪獣を倒したのだった。
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第2話「ウルトラの運命(さだめ)」
地底怪獣グドン、登場。
第1話で変身を果たしたリキは、変身を解き、コロナスプレッダーを投げ捨てた。ウルトラマンから逃れるために。
一方その頃、P.O.S.E.は、総力をもってウルトラマンの捜索を行っていた。登録ウルトラマンとしてP.O.S.E.に迎え入れようというのだ。
その最中、地中から新たな怪獣が姿を現す。怪獣出現の報に、さっそく登録ウルトラマンたちに出動要請のコールを入れるも…
「今日は定休日」「ゴルフ中だっての、邪魔するな!」「これからデートだから無理ー」「今日は娘の誕生日なんだ」
登録ウルトラマンは全員出撃を拒否。迫る怪獣に対抗する手は、P.O.S.E.には無い。「裁きの夜」以来、人類は武器を持ち、戦う事を禁忌とし、やめてしまったのだ。
街に怪獣が迫る。人々がウルトラマンへ祈るべく広場に集まる中、一人の子供が、コロナスプレッダーを拾ってしまった。
「ウルトラマン様、お助け下さい」子供は祈りと共に、コロナスプレッダーを天に掲げた。放たれる光。その光に気付き、怪獣が走ってくる。コロナスプレッダーを捨て、慌てて逃げる子供。
その時、リキの体に異変が起こった。彼の体が光へと変わり、次の瞬間、ウルトラマンへと変身していたのだ。
突然の変身に慌てるリキ。だが、後ろで怯える人々を守るため、怪獣へと向かっていく。怪獣との取っ組み合いの末、光の剣ウルトラ斬撃で怪獣を真っ二つに切り裂いた。街は守られたのだ。
リキが変身を解くと、そこはP.O.S.E.隊員に包囲されていた。変身をP.O.S.E.隊員に見られていたのだ。
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第3話「道化師の意地」
マネー怪獣ジャイアントカネゴン、登場。
P.O.S.E.に包囲されたリキは、スカイテンプルに乗せられ、P.O.S.E.日本基地へ連行される。
ウルトラマンの姿をした石像に祈る人々。壇上に立った男が、人々に説教を施す。P.O.S.E.基地はまるで、ウルトラマンを崇める教団のようであった。
応接室に案内されたリキに、イノリ隊長が話を切り出した。ウルトラマンと認定された人物をP.O.S.E.特別隊員として迎え入れる“登録ウルトラマン”として、リキを迎えようというのだ。
登録ウルトラマンになる事を拒否するリキだったが、好奇心に負け、登録ウルトラマンの暮らす“ウルトラマン団地”を見学する事に。そこでリキが見たのは、自堕落三昧の生活を送る、登録ウルトラマンとその家族たちの姿であった。
その時、団地を割るように怪獣が出現する。慌てて避難する登録ウルトラマンたち。家族の懇願に応え、登録ウルトラマンたちは変身するために物陰に引っ込んだ。だがしかし。
「こりゃ、そろそろ逃げ時かなぁ」「ウルトラマン手当よりも命の方が大事だもんなぁ」そう、登録ウルトラマンたちの中に、本物のウルトラマンは一人もいなかったのである。
皆が逃げる算段を考え始める中、一人、決意の表情を浮かべる者がいた。登録ウルトラマンの一人、フルハシ・ランである。
「俺がウルトラマンだから、女房と子供に苦労をかけずにやってこられたんだ」怪獣の方に向き直ったフルハシは、ふと一本の棒を発見する。コロナスプレッダーだ。「俺が、俺がウルトラマンなら!」
天に掲げたコロナスプレッダーが光を放つ。次の瞬間、近くにいたリキの姿がウルトラマンへと変わる。
リキとフルハシの目が合う。フルハシの目に決意の光を見たリキは、敢然と怪獣に立ち向かっていく。
ウルトラマンと怪獣の戦いが始まった。だがその時、フルハシは気付いてしまった。怪獣の鳴く声が、フルハシの妻の声にそっくりである事に。ウルトラマンを制止しようと叫ぶフルハシ。
だが、ウルトラマンは無慈悲にも怪獣を倒した。喜ぶ登録ウルトラマンの家族たち。その脇で、フルハシは一人涙を流すのであった。
皆が喜ぶ中、子供の一人が疑問を口にする。「何でウルトラマンは一人しか戦わなかったの?」
今は、その問いに答える時ではない。
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第4話「翔んでる!怪獣博士」
暴れん坊怪獣ベキラ、登場。
怪獣研究の第一人者なる人物がいるという情報を得て、早速、情報にあった地区へ向かうP.O.S.E.一行。その地には、古ぼけた家に住む偏屈な老人が住んでいた。
「挨拶に来ておきながら菓子折のひとつも無しとは、礼儀がなっておらんな」
入隊を要請しに来たP.O.S.E.隊員を追い返す老人、Dr.クゼ。
今度は菓子折持参でDr.クゼの下へ行くP.O.S.E.隊員。だが、どんなに高い土産を持って行っても、Dr.クゼは頑として首を縦に振らない。
そんな中、クゼ宅の近くに怪獣出現。早速、祈祷を始めるP.O.S.E.一同。スカイテンプルから引き出した祭壇には、何とコロナスプレッダーが飾られていた。
儀式がクライマックスに差し掛かり、イノリ隊長がコロナスプレッダーを天に掲げると、たちまち現れるウルトラマン。
P.O.S.E.隊員らの目前に迫っていた怪獣の前に咄嗟に立ち塞がり、戦闘を始めるも、攻撃が通用せず苦戦するウルトラマン。必殺の光線技も通用せず、3分経過。ウルトラマンは光となって消えてしまう。
傷ついたリキは、暗い民家の中で目を覚ました。Dr.クゼが、怪獣から逃げる途中、倒れていたリキを助け起こしたらしい。
人類は終わったと皮肉気味に言うクゼに、怒りを見せるリキ。
「自分の住んでる町だろ!ぶっ壊されて、何とも思わないのかよ!」
立ち上がったリキの体が、光へと変わる。次の瞬間、ウルトラマンが再び姿を現した。
「そいつの弱点は背中だ!」
ウルトラマンへ向かって叫ぶクゼ。ウルトラマンは頷き、怪獣へリターンマッチを挑んでいった。
傷の癒えていない体で、怪獣の猛攻を耐えるリキ。大振りの一撃をかわし、飛び越えざまにウルトラ斬撃の一撃。背中を切り裂かれ、ようやく怪獣は倒された。
「どうやら、ウルトラマンにはワシの力が必要らしい」
そう呟き、Dr.クゼはP.O.S.E.基地へ入っていった。
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第5話「狙われない星」
元恒点観測員モロボシ・ダン、放浪宇宙人メトロン星人、登場。
遥か彼方に輝く星から、ひとつの光が旅立った。
永遠とも思える任期を終え、自由となった光は、小さな青い星へと降りていった。青い星の名は、地球。
一人の男へと姿を変えた光――モロボシ・ダンの目に最初に映ったのは、子供に石を投げつけられる一人の若者の姿。
思わず止めに入るダン。だが、子供は、「アレは星人だからやっつけなきゃいけない」と、奇妙な論理で反論する。
不毛な言い争いを止めたのは、傷ついた若者であった。掌の上にメトロン星人の立体映像を出し、脅かしてみせると、子供達はビックリして逃げていった。

「そうか。アンタが、爺さんの言ってた、変わり者の恒点観測員か」
夕陽の照らす土手に、肩を並べて座る、ダンと若者――メトロン星人。
若者が言うには、彼の祖父、ダンと戦ったメトロン星人の最期の願いを叶えるため、祖父の遺影を持ってこの星に降りたらしい。
「爺さんは、この星の連中に命を救われたとか言ってたが、とてもそうは思えないな」
ダンも同意せざるを得なかった。あの優しかった地球人たちは、一体どうなってしまったのだろう?
しばしの語らいの後、若者が立ち上がる。しばらく星々を旅してみると言い、若者は空へ去っていった。
「僕達は、一体何を守ってきたんだろうな……なあアンヌ?」
呟きを残し、ダンはいずこかへと歩み去っていく。
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第6話「戦いの理由」
冬眠怪獣ゴロネウス、登場。
長雨で崩落した山から、怪獣が出現した。早速出動するP.O.S.E.。
そこでP.O.S.E.隊員たちが見たのは、崩れた地肌の上で、スヤスヤと眠る怪獣の姿であった。
手馴れた動きで儀式を始め、コロナスプレッダーを掲げる。光と共に、ウルトラマンが現れた。
儀式を行うP.O.S.E.の面々を指差し、何やら怒ったような様子のウルトラマン。だが、「デュワ」だけでは話が通じないのを悟っ

たか、肩を落として怪獣に向き直る。
この騒ぎを気にも留めず、ただ眠り続ける怪獣。あまりの反応の無さに、ウルトラマンも攻撃できず、3分が経ってしまう。
「何故怪獣を倒してくださらなかったのですか」リキを問い詰めるイノリ隊長。
「倒せと言っても、アイツは何もしてないじゃないか」
「ですが、アレは怪獣です。怪獣は倒されねばならんのです」あくまで怪獣退治を主張するイノリ隊長。
「無闇に力を振るうのは、ウルトラの教えに反するんじゃないのか?」
リキの指摘に、言葉が詰まるイノリ隊長。
緊張の走る言い争いが続く中、腹に響く低音が一帯を包む。怪獣が動き出したのだ。リキは再び変身する羽目に。
怪獣はノソノソと動いて、地面に手を突き立て、土を掻き出している。ウルトラマンが出現しても、意に介さず、ただ黙々と目の

前の作業を続けている。
手を出したものか迷うリキ。怪獣の体が半分ほど地面に隠れたあたりで、リキは決断した。
突如、山の周囲に光の壁を張るリキ。人々の声を無視し、リキは怪獣の掘っている場所を一気に掘り進み、怪獣を押し込み、

そこを土で塞いだ。
「アレは一体どういうつもりですか、ウルトラマン様!」
その場を去ろうとするリキに、イノリ隊長が声をかける。
「アイツはきっと、間違って地上に出てきただけなんだ」
リキはそう言ってバス停に走っていった。
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第7話「ふるさとは地球」
棲星怪獣ジャミラ、登場。
ビル街に飛来した、1隻の巨大飛行物体。
「我々は第1次地球外開拓旅団の子孫だ。地球の代表者と話がさせてもらいたい」
飛行物体から、全周波数域で呼びかけられるメッセージ。
だが、各国首脳は、宇宙よりの来訪者とのコンタクトを拒否。早速、P.O.S.E.の出動と相成った。
飛行物体の目前に、ウルトラマンが呼び出された。飛行物体からの反応は、意外なものだった。
「銀の巨人?もしかして、君がマックスか?」
飛行物体から地に放たれる光の柱。その中から現れたのは、人間にはとても見えない、奇怪な姿の巨大な怪物であった。
思わず構えるウルトラマン。その対応に、片手を突き出して待ったをかける怪物。
「僕たちは戦いに来たんじゃない。せめて、話をさせてくれないか?」
その言葉に頷き、下を指すウルトラマン。直後、リキは変身を解き、下で手を振った。
怪物が飛行物体を見上げると、飛行物体は怪物に光を浴びせる。光を浴びた怪物は、人の大きさに縮小していく。
「教えてくれ。お前たちの望みは何だ?」
「僕たちは、ご先祖様の暮らしたこの星に帰ってきたんだ。できれば、このままこの星で暮らしたい」
「悪いが、今の地球人は、君たちみたいな訪問者を受け入れられる状態にないんだ」
残念そうな様子の怪物。地球を去る事を渋々受け入れる代わり、彼はひとつの頼みを叶える事となった。
「この星を去る前に、海というモノを見たい」それが彼の頼みだった。
陽の照らす海を、リキと怪物が見つめている。
「風が、ちょっと肌に痛いな」哀しげに笑う怪物。
「頼みを聞いてくれてありがとう、地球のトモダチ」
「俺はリキ。コダイ・リキだ」
「僕はトウマ」
リキと握手を交わした後、トウマは飛行物体に回収され、空の彼方へと去っていった。
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第8話「降臨祭の奇跡」
一本角怪獣ホーンゴン、登場。
その空間から、彼らは地球を監視していた。
「地球に光の巨人が出現した」「奴ら自身の手で破壊したあの星に」「何と言う未練がましさ」
「巨人たちに、犯した罪を今一度教えるべきだ」
彼らの一人が、宇宙空間を彷徨う何者かを指し示す。
「あれを使おう」「あの姿こそ、断罪者にふさわしい」「そう、あれこそが……」

その日、街はお祭りムード一色に染まっていた。
今日は降臨祭。M78星雲より、ウルトラの父が降臨した事を記念する祝祭である。
イノリ隊長や登録ウルトラマンたちも、記念式典で行うスピーチの準備に余念が無い。
だが、そんな平和なひと時をぶち壊すかのように、怪獣ホーンゴンが街に出現した。
「怪獣が出たぞ!」「今日は降臨祭だぜ。ウルトラの父がお助けくださるだろう」
「怪獣がこっちに向かってくるぞ」「今日は降臨祭よ。ウルトラの父がお助けくださりますわ」
「あっ、誰か食われた!」「今日は降臨祭だろ。ウルトラの父がお救いくださるさ」
怪獣によって被害が出るも、人々はほとんど動揺しない。
「何て危機感の無い奴らだ!」怪獣出現に反応を見せたのはリキのみ。スカイテンプルを奪取し、ホーンゴンに単身立ち向かっていく。
だが、所詮は素人が操る非武装の小型輸送機。攻撃と言えば、積載物を投下するくらいしかない。
祭壇や供物ではダメージを与えられない。咄嗟に増槽を落とすも、目眩ましにしかならない。
投下する物が尽き、スカイテンプルを体当たりさせようとしたその時、空からそれはやってきた。
スカイテンプルと怪獣の間に割って入る巨人。突っ込んできたスカイテンプルを地上に降ろし、巨人は怪獣と対峙した。
低い姿勢から来る怪獣の突進に苦戦する巨人。右腕のクローで角をいなすが、幾度もの突進をいなしきれず、ついに左腿に角の一撃を受けてしまう。
片膝をつく巨人に、怪獣の角が迫る。
巨人が左手を突き出した。展開された障壁で怪獣の頭を跳ね上げ、振り下ろしたクローで怪獣の角を叩き折る。ひっくり返った怪獣は、巨人の放った光線を受け、爆発した。
巨人の姿に人々がどよめく中、巨人は人間へと姿を変え、一礼してみせた。
「僕の名はメフィスト。地球での名は……ハヤト」
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第9話「破滅の予兆」
円盤生物UF−0、金属生命体アパテー、自然コントロールマシーン・テンカイ、ウルトラマンシャドー、カオスウルトラマンシャドー、登場。
光も届かぬ海の底に、その研究施設は存在していた。
人の姿が絶えて久しいその施設の中に、未だ灯るモニターの光。モニターに無数の数字が走り、ある文字を映して止まる。モニターに映るその文字は……“根源的破滅、再来”。

その日、メフィストは高空へ向け飛び立った。宇宙から落ちてくる巨大物体を迎撃するためである。
降下してきたのは円盤生物。メフィストが放った光弾を避け、戦闘形態へ変形する円盤生物。両者の熾烈な空中戦が始まった。
戦いの中、円盤生物のリング光線がメフィストを捕らえる。身動きが取れないメフィストに近づいていく円盤生物。
その瞬間、メフィストのクローが煌いた。呪縛を破り放たれたクローの一撃によって、両断される円盤生物。だが、この戦いはほんの始まりに過ぎなかった。
円盤生物から零れ落ちた液体金属は、海底で不気味に蠢き、沈んでいたモノを取り込もうとしていた。取り込んだのは、銅鐸のような物体と、黒いウルトラマンの首……。

「まっずいなぁ。こりゃさっさと避難しないと」
バケツをひっくり返したような雨の中、男は近所の川の様子を見に来ていた。川は増水し、既に道路に溢れ始めている。
そんな中、男は溢れ出した水に流されている一本の奇妙な棒を発見した。装飾の施されたその棒を弄っているうちに、突然、棒が閃光を放ち、たちまち現れるウルトラマンデウス。
棒を取り落とし、腰を抜かす男。事態が掴めず周囲を見回しているウルトラマン。その時、風が強くなり、地平の彼方から、銅鐸のような巨大飛行物体が姿を現した。
迫り来る銅鐸に近づこうとするデウスだったが、強烈な暴風が行く手を阻む。一旦距離をとったデウスは、銅鐸の真上の雲が晴れている事に気付いた。
デウスが銅鐸へ光線を撃つと、銅鐸は墜落し、暴風雨が収まった。これをチャンスと接近するデウス。
デウスが近づいたその時、銅鐸から腕が生え、デウスの首を掴む。もがくデウスの目の前で、銅鐸はみるみる形を変えていく。変貌したその姿は、まるで黒いウルトラマン。
その時、スカイテンプルが到着した。スカイテンプルからハヤトとイノリ隊長、その他P.O.S.E.隊員数名が降りてくる。
ハヤトは手にした棍を両手で引き伸ばし、メフィストへと変身した。変身と同時に放った跳び蹴りで、デウスから黒い巨人を引き剥がす。
2大ヒーローから距離を取る黒い巨人。その時、空がガラスの如く割れ、光の粒子が黒い巨人に降り注いだ。巨人の姿が、禍々しく変貌していく。
変貌を遂げた黒い巨人が、全身からミサイルを一斉発射した。降り注ぐミサイルの雨が2大ヒーローを襲う。移動と障壁を駆使し、どうにかやり過ごすも、デウスの変身時間がここで解けてしまう。
一方、メフィストは黒い巨人と格闘戦を繰り広げていた。圧倒的なパワーの差に、苦戦するメフィスト。ついに投げ倒されたメフィストに、黒い巨人が拳を振り上げた。
その時、黒い巨人の足元にトラックが激突、爆発した。変身解除されたリキが運転し、突っ込ませたのだ。
思わず足元を見る黒い巨人。その隙を突き、メフィストが黒い巨人を蹴り飛ばす。よろめく黒い巨人に、メフィストの光線が炸裂し、ついに黒い巨人は倒された。
「円盤生物、黒いウルトラマン、それに、あの光の粒子……一体何が起こっているんだ…」
皆が勝利を喜ぶ中、Dr.クゼは1人、不安な表情を隠せない。
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