第31話「一挙襲来!超大量サターンズ!」未成サブ・サタン
サターンズ城。
ゴウ・マグマ「くぅぅぅ!!!ギライバーまでもが・・・
なんと皮肉な奴だイースリング!
しかも、謎の光までもが奴に加担を・・・」
メガンダー「隆一郎・抹殺・すべし」
ヘル・デス「ふん!負けたのは奴が弱かったから、ただそれだけだ。
未だに悔やんでも仕方が無い。」
ゴウ・マグマ「しかしヘル・デス様!我々の戦力は大分落ちぶれて・・・」
ヘル・デス「私に考えがある。No.43から97までの生物を一挙に放出するのだ」
メガンダー「な、なんと!」
ゴウ・マグマ「しかし、この55体はまだ完成しておられませんぞ?」
ヘル・デス「いいのだいいのだ。
日本各地に出動させ、一般市民を襲うのだ。」
ゴウ・マグマ「ほう。確かに隆一郎は一度に全地区を守ることはできない・・。
名案ですな、ヘル・デス様。」
ヘル・デス「ふふふ。メガンダー、お前の高性能頭脳で、どの地区に人が多いか調べてくれ」
メガンダー「了解!」
ピコピコピコ・・・・・脳が光って地球を調査。
メガンダー「東京B−2、大阪S−99、北海道SA・・・・」
などと様々な地区を言ってゆく。
ヘル・デス「ご苦労。では、カプセルを解放するのだ!」
ゴウ・マグマ「。。。ヘル・デス様。
万が一・・この55体が死んでしまったら、残るは
私とメガンダーとスカルダーとNo.098とヘル・デス様のみとなってしまいます。。」
ヘル・デス「ん?お前は今回も敗れると思っているのか?」
ゴウ・マグマ「祖、そういうわけではございませんが・・・」
ヘル・デス「ふん!まぁ今回は大丈夫であろう。55VS1だ。
しかも、特殊な力を持っているからな。フフ」
ゴウ・マグマ「特殊な力・・・?」
そして日本各地で未成サブ・サタンが暴れ始めた。
逃げ惑う人々だが、取り付かれ、サブ・サタンの口先の針を首筋に刺されて毒を注入される・・・
次第に意識を失う人々。
警察も発砲しまくるが、ノーダメージであり逆に殺されてしまう。
会社内や電車内にも大量に現れ、55地区は大混乱となる。
バイクで走行中の隆一郎の目の前にも、サブ・サタンに苦しめられる人々を発見し、急いでバイクから降りて、
グレーティング・ソードで切りつける!
だがかすり傷を負った程度であり、自分にも毒を注入されそうになる。
だが、海へ飛び込んで回避。
蹴り上げたりと少しづつダメージを与える。
と、ゴウ・マグマが突如目の前に。
隆一郎「貴様!これは一体?!」
ゴウ・マグマ「ふふ。お前はなんとか守ろうとしているが、100%守りきれないのだ」
隆一郎「なに?!」
ゴウ・マグマ「このサブ・サタンはここにいるだけではなく、日本全国で暴れているのだ」
隆一郎「全国だと?!」
ゴウ・マグマ「そう。つまり、お前は全ての地区を守らなければならない。
だが今ここを守っている間にも他の54地区で人々は襲われている」
隆一郎「卑怯ものめ!
ゴウ・マグマ「黙れ!」
と、光線で隆一郎の両手足を縛り、空中に浮かせる。
隆一郎「く!離せ!離しやがれ!」
ゴウ・マグマ「ああ。離してやるさ」
と、空中10メートルのところで、思い切りビルの窓にたたきつけた!
勢いよくそのビルの中に突っ込んでしまう隆一郎。
さらにゴウ・マグマの光線が襲い、今度は逆にビルから地面に落ちてしまう!
ダメージを追うが、サターンズのためなんとか立ち上がることができたが、ゴウ・マグマはいなかった。
だがサブ・サタンはまだいる!
しかし、さっきまでいたサブ・サタンまでも別の場所へ移動してしまったようだ。
すぐ見つけなければと、スパイダーダイヤモンドを頼りにバイクに再び乗車した。
CM
激しく反応するスパイダーダイヤモンド。
辺りを見渡す。
だが、55地区に敵がいると、全て守ることは不可能に近い。
しかし、少しづつでも倒していかなければならない。
そんなとき、バイクがいきなり倒れ、その衝撃で隆一郎はぶっ飛ぶ!
前を見ると、父親であるスカルダーの姿が!!
隆一郎「お、親父!」
スカルダー「隆一郎。いや、イースリングよ。
今回ばかりはお前は地球を救うことはできないであろう。」
隆一郎「どういうことだ?!」
スカルダー「今こうしている間にも助けを求めて苦しんでいる人々がいるのだ。
つまりお前はある意味罪人なのだ。
『世界の平和を守る』と言っておきながら、全く守れていないではないか。」
隆一郎「・・。あぁ。確かに守れない命もある。
だが俺は出来る限りの力を尽くして平和を守りたいんだ!
そして、親父!頼む。目を覚ましてくれ!」
スカルダー「親父?変な言いがかりはよしてくれ。お前の親になった覚えはない。
お前は抹殺べし敵なのだ!」
そう言って、剣先から光線を発射してくる!
飛び前転で避けるが、目の前にサブ・サタンが飛び掛ってきた!
首を噛まれて歯をくしいばって苦しむ隆一郎。
スカルダー「ハハハ、苦しめ。苦しめ!お前が倒してきたサターンズ生物。
そしてお前によって殺された仲間達や人間どものようにな。」
隆一郎「っう!。。お、親父・・・」
そしてグレーティングソードでサブ・サタンを刺す!
『ギャァゥァァ!!』と奇声を出して離れるサブ・サタン。
スカルダー「ふん!だが、お前はもう終わりだ。毒が体中に回っているからな。フフ」
そして消え去るスカルダー。
隆一郎「毒が・・?・・・・っう!い、いきなり息が・・・」
そう。
サブ・サタンの毒が体中に回り始め、酸素が消滅していっているのだ。
さらに先ほどのサブ・サタンは刺された傷口を自力で治し、なおも隆一郎に襲い掛かる!
他の地区でもたくさんの死傷が出てくる。
日本中は大混乱に。
その頃、倒れている隆一郎は意識もうろうとしながら、フラッシュラッシュを手に握って変身する。
姿は等身大状態として。
けれども、素手で立ち向かうよりも有利である。
まずは、目の前のサブサタンにエモーション光線!
焼かれて解けるサブサタン。
次はイースリングライダーに乗り、高速で別の地区のサブサタンの元へ。
だが徐々に毒が体全体に散らばり、イースリングの姿でも苦しい状態へ。
その後もなんとか5体を破滅することに成功するが、ついに隆一郎の姿に戻ってしまい、
橋の上から川に飛び落ちてしまった。
その川に仰向けのまま流される隆一郎・・・。
そこにゴウ・マグマが現れた。
ゴウ・マグマ「さて。トドメでも刺してやるか。」
と、手に光線を溜めた・・そのとき!
スカルダーが現れ、ゴウ・マグマの光線を寸前で止めた。
スカルダー「待つのだ」
ゴウ・マグマ「むむ?!どうした?スカルダー」
スカルダー「最後の最後のトドメは私に打たせてもらいたい。
それも奴との1VS1でのバトルでな」
ゴウ・マグマ「だが今刺しておけば世界は我々のものだぞ」
スカルダー「なーに、どうせ奴は私に殺されるのだ。
奴が意識を吹き返し、私との1VS1に繋がったとき、抹殺してやる。
だから今トドメを刺すのは辞めてもらいたい。」
ゴウ・マグマ「ん〜。うん。お前が言うならば仕方が無い。そうしよう」
そして消え去る2人。
また、毒によって意識不明となった隆一郎は川原で倒れていた。
このまま日本はサターンズによって破滅させられてしまうのか?!
つづく
次回予告
第32話「巨人対決!スーパーイースリング!」未成サブ・サタン、超力ビッグ・サタン、スーパーイースリング
サブ・サタンの卑劣な侵略により、大勢の人々が倒されてゆく。
そんな怒りを背負い、傷だらけの隆一郎に、超巨大生物が襲う!
今こそ、イースリングの神秘な力を発揮するとき!
お楽しみのに。
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第32話「巨人対決!スーパーイースリング!」未成サブ・サタン、超力ビッグ・サタン
、スーパーイースリング
<前回のあらすじ>
サターンズは未完成なのにもかかわらず、No.043〜No.097の
55体のサブ・サタン生物を地球に送り込んだ。
だが、この作戦は着々と進行し、隆一郎も生死を彷徨う大ピンチへ!
川原。
パワフル・ドライバーが発動するが、毒のせいでなかなか全回復しない。
死傷者は127人にもさかのぼり、国際問題となった。
政治家なども「一体どうすれば?」「救世主はいないのか・・・」などと助けを求める。
イースリングの存在も100%広がっているわけではない。
TV報道されていた時期でも、実物を見ていない若者などは迷信とさえ思っている。
・・・隆一郎がやっと目を覚ます。
そこは、一面真っ白の部屋。
そう、病院であった。
隆一郎「ぼ、僕は?」
すると看護婦が部屋に入ってきて笑顔で近寄ってきた。
看護婦「良かった。目が覚めたんですね。」
隆一郎「一体、ぼくは。。。」
看護婦「あなたも、例の謎の生き物によって、命の危機にさらされていたの。
でもどうやら無事のようね。本当に良かったわ!」
隆一郎「(そうか・・サターンズ生物が大量に・・)!そうだ、僕、早く行かなくちゃ!」
看護婦「ちょっと、今の体では動くのは困難だわ!」
そのとうり、体の激痛が走り起き上がることさえ出来ない。
看護婦「今はここで安静にしていて。あの生き物が居て日本中は外出禁止なの。」
隆一郎「そ、そうか・・・」
ふと看護婦の顔を見ると、まるで真っ赤に咲いた薔薇のような輝きが放たれていた。
見惚れてしまう隆一郎。
「わぁぁぁ!!!」
すると廊下からいきなり叫び声が!
何事かと看護婦がドアを開けると、患者が例のサブ・サタンに襲われていた!
看護婦「キャー!」
ベッドで横になっていた隆一郎も「もしやサブ・サタン?!」と感づき、
力づくで起き上がり、サブ・サタンに飛び掛る!
看護婦「か、患者さん!!危険です!早く下がって!」
隆一郎「僕にかまわず逃げてくれ!」
そういってGソードで再びサブ・サタンに攻撃するが、猛スピードで逃げていく。
追いかけようと走る隆一郎だが、よろけてしまい窓を突き破って外へ落ちてしまう!
看護婦「あ!!!」
落ちる最中、隆一郎はイースリングへ変身。
再び等身大のイースリングで着地する。
看護婦等にその姿が目撃され、みんなは大騒ぎ。
「あれは?」
「たしかずっとまえTVで報道されていた・・・」
「奴は味方なのか?敵か?」
看護婦「・・・あなたが・・・あの巨人・・」
そしてイースリングは構える。
(残り50体のサブ・サタンよ。お前等を全滅させてやる!
イースリングの強力な力を見よ!)
と、鶏冠のニードルを空にかざす。
すると、空の雲行きが怪しくなり、強烈な雷が一本地上に直撃した!
それは、イースリングがニードルにパワーとして発生させたものであった。
その雷は鶏冠のニードルに吸収され、次第に大きく巨大な光球となってゆく。
それを「シャーッ!」という声と共に四方八方にイースリングは飛ばした!
雷の光線は、サブ・サタンのいる全50各地に散らばり、全サブ・サタンに直撃した。
イースリングの気力と精神とパワーをかねそろえた究極光線である。
光線を浴びたサブ・サタンは次第に縮んでゆく。
だが空から現れた光線を受け、どこかへ消えていった。
CM
イースリングとしてのパワーを使い果たしたイースリングは再び病院のベッドに運ばれ休んでいた。
患者や医者などらは、彼が正義のヒーローであったと知り、驚いている様子だ。
サターンズ城。
ゴウ・マグマ「ヘル・デス様。消滅直前のサブ・サタン回収お疲れ様であります。
しかし、もうパワーがほとんどない生物。
一体どうお使いで?」
ヘル・デス「簡単だよ。
50体を融合して、超巨大生物を誕生させるのだ。」
ゴウ・マグマ「超巨大生物・・・?」
ヘル・デス「うむ。
この50体は各自、強烈な邪悪エネルギーをかねそろえている。
そのエネルギーが50倍に膨れ上がったとき、
サブ・サタンの姿はもっと巨大となり、イースリングの三倍のでかさとなるのだ!」
メガンダー「3倍・3倍!」
ゴウ・マグマ「さ、三倍?!」
ヘル・デス「これで必ず勝てるのだ。必ずな」
と、間に突然現れるスカルダー。
スカルダー「ヘル・デス様。
トドメのみは・・・」
ヘル・デス「わかっておる。
このサブ・サタンの融合体ビッグ・サタンで奴の体中をボロボロにし、
最後の最後のトドメをお前が刺すのだ」
スカルダー「ふふ、ありがとうございます。」
パワフルドライバー半完了。
隆一郎の姿としては動ける程度に回復。
目を覚ます。
隆一郎「・・っう、うぅ・・・」
看護婦「わぁ!目が覚めたのね!」
前と同じ看護婦だ。
隆一郎の手を握り、涙を垂らす。
隆一郎「うわっ、ちょっと・・・」
看護婦「あなたは、あのヒーローだったのね」
隆一郎「・・・・・・やはり見られていましたか。」
看護婦「一体なんというヒーローなんです?」
隆一郎「俺はウルトラマンイースリング。あの敵は宇宙征服を企む組織”ヘル・サターンズ”が
送り出したものなんだ・・・」
看護婦「複雑で怖い世の中なのね・・・。でも私は貴方を応援しているわ!頑張って!
どこまでもついていくわ・・」
そういって目の前で見つめられる隆一郎。
だが、隆一郎は顔を横に向け、「それは駄目だ・・」と断る。
看護婦「どうして?!だって。。」
隆一郎「君が僕の側にいたら、君は危険な目に合うだけなんだ。
だから僕についてきたりしちゃ駄目だ」
看護婦「でも・・・」
隆一郎「頼む!これまでに幾度と無く辛い別れを経験してるんだ。君まで巻き込むわけにはいかない!」
そいったところで、空からサブ・サタンが50体降ってきて、それが全て合体してゆく。
次第に20メートル・・・40メートル・・・120メートルと、イースリングの3倍近い高さの超巨大生物へ変わった。
街中の人が逃げまどうが、ビッグ・サタンの体から放つ毒の塊が人間を包み込み殺害してゆく。
それに気づいた隆一郎は、看護婦を退け外へ飛び出した。
看護婦「・・・・・」
涙を浮かべる看護婦。
一目ぼれした隆一郎のことを思うとつらくて仕方がないのであった。
隆一郎はビッグ・サタンを睨みながら変身した。
しかし、大きさの差は歴然である。
イースリング「俺がぶっきら棒に立ち向かったと思うなよ。秘策を用意してあるんだ」
そんなこと知るかとばかりにサタンが襲い掛かるが、そこへダブル・イースリングが到着した!
そして、ロボットのようにイースリングと合体し、イースリングは全長140メートルの大巨人へと変貌した!
怒り狂ったビッグ・サタンは毒を撒き散らすが、金属的な体はそれらを全て受け付けない。
さらにスーパー・イースリングは光となってビッグ・サタンの体全体を動き回る。
そう。どろどろした液体を全て取り払っているのだ!
三分もすると、体は真っ黒なただの抜け殻のような姿に!
看護婦「やったわ!」
最後のトドメに、スーパー・イースリングはトライアングル・シューターを発射し、ビッグ・サタンを焼き尽くした。
街中が大喜びしている。
その中の看護婦は涙目の笑顔でお礼している。
最後にイースリングは親指を立ててGOOD!ポーズ。
そのまま隆一郎の姿にはならず、飛び去っていた。
看護婦「さようなら・・・。」
遠くの町へ移動し、イースリング・ライダーに乗る隆一郎。
だが以前にも故障していたため、ジェッターは完全に壊れてしまった。
もうスーパー・イースリングにはなれない。
しかも、体力の限界も近づいている。
果たして、サターンズの侵略を阻止するまでイースリングの体力は続くのか・・・。
つづく
次回予告
第33話「装着された時限爆弾!」鬼士ダビル
限られた時間の中で戦うイースリング!
だが、ついに・・?!
そして隆一郎の目の前に現れた光景は・・・
お楽しみに。
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第33話「装着された時限爆弾!」鬼士ダビル
サターンズの大掛かりな作戦もイースリングに阻止されてしまい、
戦力は大幅に低下していた。
なにせ、残るサターンズ生物は、ヘル・デス、ゴウ・マグマ、メガンダー、スカルダー、No.098のみなのだ。
ヘル・デス「くっ・・・・・・。ついにここまで追い詰められてしまうとは。」
ゴウ・マグマ「ヘル・デス様!大丈夫なはずです。
我々5体は選ばれし最強の生物なのです。」
ヘル・デス「では、奴を倒す方法は見つかったのか?」
ゴウ・マグマ「そ・・それは・・・」
メガンダー「んー・・・」
「あるよ。」
スカルダーがいきなり声を出してきた。
ヘル・デス「ほぉ、スカルダー。それは一体?」
スカルダー「奴は体力が切れない限り、永遠と変身した姿でいられる。
これでは四六時中奴に立ち向かっても反撃されてしまいます。
ですから奴に”制限時間”なるものを持たせればいいのです。」
ゴウ・マグマ「制限時間?奴との対決の事前に制限時間を決めておくというのか?」
スカルダー「そうではない。
つまり・・・奴が変身してからその制限時間が発生し、
タイムオーバーとなると奴は大破し、元の姿へ戻ってしまうという。」
ヘル・デス「ほぉ、良い作戦ではないか。」
スカルダー「ありがとうございます。
そしてメガンダーよ。」
メガンダー「はい、なんでしょう」
スカルダー「お前なら時限爆弾を作れるよな?」
メガンダー「えぇ・・作れ・ますです。
ただ・・イースリングのパワーを吸い取るなどの機能を入れたら、
制限時間は5分となってしまいます」
ゴウ・マグマ「む・・。5分。奴との戦いを随分長引かせる必要があるな」
スカルダー「大丈夫なはずです。
そしてその爆発の衝撃により、時空の穴が開き、奴は過去の世界へ飛んでしまうのだ!」
ヘル・デス「この作戦こそ奴の退去法だ!よし今すぐ作戦にとりかかるぞ。
まずはNo.098をオープンせよ!」
メガンダー「了解!」
プシューと吹き溢れる煙の中から、強烈なサーベルの手と、鬼の顔をしたダビルが現れた・・・
大村博士の研究室で休んでいた隆一郎。
周りには結局完成には至らなかった開発途中の試作品が大量に置かれている。
「博士にはやり残した事がたくさんある・・・・。
それは全部、僕のせい。。。」
ジェッターも破壊してしまい、悔やむばかりの隆一郎。
そして大村博士の助手であった井上は現在アメリカで研究中のようだが。
と、外から叫び声が!
急いで外に出ると、メガンダーが光線を街中に放って大暴れしている!
隆一郎「奴はメガンダー!!」
そしてメガンダーの目の前までいき、「何をしている!」と突きつける。
メガンダー「ふふふ、やはりここにいたか。
奥菜隆一郎よ。
今日はお前の素敵なプレゼントを用意したのだ」
隆一郎「プレゼントだと?」
メガンダー「あぁ、最高のプレゼントさ」
と、いきなり縦長のカプセルのような青い物体を投げてきた!
それは隆一郎の右胸に張り付き、そのまま染み込んでゆく・・・
隆一郎「な、なにをした?!」
メガンダー「すぐわかるさ。」
そういって、先のドリルから光線を出して消え去っていった。
光線は隆一郎に直撃しダメージを負う。
CM
一体なんなのかわからない隆一郎。
その目の前には再びスカルダーが!
隆一郎「父さんっ!」
スカルダー「黙れ!父さんと呼ぶな!
俺はサターンズ生物だ。貴様の親父などではない。
ま、貴様もサターンズ生物ではあるがな。」
隆一郎「完全に自我を無くしたようだな・・・。・・・そうだ、一体さっきの物体はなんなんだ?!」
スカルダー「そのうちわかると言っただろうが。」
隆一郎「そのうちだと?」
スカルダー「今夜再びサターンズ生物が地球を襲う!
その時を楽しみにしていろ。さらばだ」
隆一郎「待て!」
と、いきなりスカルダーは剣を振り回す!
ギリギリでG・ソードで防御する隆一郎。
そこから激しい剣の戦いが始まる。
カキン!カーン!と金属が接触する音が響く。
そして剣と剣と付き合った際に顔を近づけ会話を再会する。
隆一郎「何故なんだ?父さんは俺の父さんなんだ!
忘れてしまったのか?」
スカルダー「俺は貴様を抹殺すべし誕生した生物なのだ!
No.100の称号を得た最強の生物なのだ!」
と、隆一郎のグレーティングソードを完全に破壊!
そして腹を思い切り切り付けて大ダメージを与えた後に立ち去った。
隆一郎「っう。。。とうさん・・・・」
・・・夜。
別の地区でダビルが巨大化して大暴れを始めた!
倒れていた隆一郎はスパイダー・ダイヤモンドが反応したため、生物襲来を察知。
だが先ほどの傷は癒えていない。
しかし、ここはいかなければとイースリング・ライダーに乗り込むが、なんと動かない!
なんと先ほどのメガンダーの攻撃により故障していたのだ。
ここは変身して飛行しなければならない。
この飛行時間の負担を与えることこそがサターンズの作戦でもあった。
変身しない姿で移動され、現地で変身されれば、制限時間5分の状態で戦いに挑むことになるが、
変身してから現地へ移動する場合それだけで2分近くはかかるであろう。
そんなことも知らず、フラッシュ・ラッシュで変身する隆一郎。
イースリングの姿となる。
と、右胸に先ほどメガンダーが投げた謎の装置が付着しているのに気づく。
イースリング(これはさっきの・・・。一体なんなんだ・・・)
だが今考えている暇はないと、1分30秒かけて飛行し、ダビルの元へ到着!
着地する際に思い切りダビルの腹にタックルをかます!
ぶっ倒しての先制攻撃だ!
だが、ダビルの左腕はそのままサーベルに。
右手は2つのハサミが設置されて、強烈に危険なもになっている。
それを避けるのに必死でなかなか手を出せない。
さらに、ガッツレーザーを放つも、ダビルの二本の角からレーザーが放たれ、
それが直接バリアとなり防いだのだ!
これで既に三分経過。
次にイースリングはジャンプして後ろに飛び回り、首を絞めるも、
角からの電流で苦戦。
制限時間がなくしても、No.098だけあって強力な生物なのだ!
そんな対決の様子を見て、微笑むサターンズ達。
そして制限時間は1分となり、例の装置は赤く点滅し始めた!
イースリング「なんだこれは?!」
そこへゴウ・マグマが空に現れた!
ゴウ・マグマ「ふふふ、教えてやろう。先ほど、メガンダーがつけた装置はだな、
”タイマー・ショック”というものだ。」
イースリング「タイマー・ショックだと?!」
ゴウ・マグマ「そうだ。
お前はあと1分したら爆発し、隆一郎の姿へ戻ってしまうのだ。」
イースリング「なんだと・・・?!」
ゴウ・マグマ「もう時間はない!せいぜい全力を尽くすんだな。ハハハハ」
と消え去ってゆく。
事実を知らされたイースリングは焦った。
だが、ダビルは強すぎて手が出ない。
残り15秒!
今度はエモーション光線を放つも、同じくバリアで防がれてしまう。
しかも、今度は向こうから右手のハサミで首をつかまれ、動けない状態に。
少しでも動けば首がもげてしまうであろう・・・
残り5秒!!
もうだめだ・・・イースリングは諦めてしまった。
4・・・3・・・2・・1・・
直後に莫大な爆発が発生し、ビルなども崩れてゆく。
同時にイースリングは隆一郎の姿に戻ってしまい、最初にスカルダーがいったとうり、
時空の狭間にとらわれ、過去の世界へ飛んでいってしまったのだ!
・・・隆一郎はうつ伏せで倒れていた。
目を覚ますと、そこは3000年よりも多少劣った世界。
もちろんちゃんと、ビルや車、ファッションも今風だ。
しかし、あきらかに別のような世界。
隆一郎「いったい、ここはどこだ・・・?」
そして隆一郎の足元に風と共に新聞が飛んできた。
それを拾い上げ、見てみると隆一郎は目をかっと開き驚いた。
2040年なのだ・・・。
つづく
次回予告
第34話「奇跡の男」鬼士ダビル、怪獣バットルン
時限爆弾により、ダビルに敗北し、さらに過去に飛ばされた隆一郎。
そこでは、謎の怪獣が大暴れしていた!
さらに、謎の男が現れた。彼は言った。「奇跡を信じろ」と。
お楽しみに。
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第34話「奇跡の男」鬼士ダビル、怪獣バットルン
<前回のあらすじ>
5分経過すると爆破してしまう時限爆弾を付けられ、
最後はその影響で倒されてしまい、過去の世界へ飛ばされてしまった隆一郎。
そこは900年以上前の2040年だった。
隆一郎「2040年だって・・・?!」
あまりに突然のワープに戸惑うばかりである。
隆一郎「そうだ!戸惑ってる場合ではない。
早く未来に戻る手がかりを探さなければ!」
そういい、街をぶらつくことに。
辺りにはランドセルを背負った子供達が元気にはしゃいでいたり、
ベビーカーを押して歩く20代後半あたりの女性同士が公園で話し合っていたり、
とにかく平和な光景であった。
隆一郎「やはりこの頃には怪獣などといった存在はないんだよな・・・・」
すると駄菓子屋で、銀色の巨人の人形とマントをつけた邪悪な宇宙人の人形が販売されていた。
隆一郎「これは・・・?ハハ、きっと漫画などのヒーローなんだろうな。」
すると、「キャー!」「ワー!」という叫び声が辺り一面に広がった。
条件反射で「サターンズか?!」と振り向く。
そこには巨大な怪獣が街の破壊を始めていた!
隆一郎「・・・ではなさそうだ。。じゃあれは?!」
街の人は大慌てで逃げ惑う。
「いなくなったとおもったらまただ!!」「くそー!」
「また来てくれー!ウルトラの戦士ー!」
この言葉にハッとする隆一郎。
隆一郎「怪獣は常時現れていたのか?!そしてウルトラの戦士って・・・たしか」
そこで第30話の光の回想が流れる。
隆一郎「そうえいば昔、地球の平和を守ってたっていってた・・・。
やはり怪獣はいたのか!!」
そしてここは行くしかないとばかりに、隆一郎は公園の隅で変身した。
現れた黒と銀、そして鶏冠に鋭い角が生えたウルトラマン・イースリング。
街中の人は最初、外見からして地球侵略者か?!と疑う。
だが、サターンズに付けられたタイムボンバーを見て、「カラータイマー!!じゃあウルトラの戦士だ!」と。
そしてイースリングはその怪獣をいともかんたんにこらしめ、エモーション光線で撃破した。
飛び立つイースリング。
「いっちゃった・・・」
「新しい戦士か?」
「ともかく助かったんだ!ありがとうー!」
イースリングは途中、人気のいない場所で隆一郎となり着地する。
すると後ろから「君もなのかい?」という声が・・・
驚いて振り向くと、そこには見た目50ほどの男が立っていた・・。
男「おっと、いきなり驚かせてすまない。
私は宮野という者だ。よろしく」
隆一郎「え、あ・・よろしくお願いします。」
宮野「見たよ。あの巨人は君なんだろう?」
隆一郎「!!・・・見られていましたか・・・」
宮野「フフ、気にすることはないさ。
それにしてもここじゃ見かけない顔だね。
詳しい話を僕の家でゆっくり聞かせてくれないか?」
その宮野という男の豪邸に着く。
中からは、携帯電話で既に連絡を受けていた、その奥さんらしき人物が出迎えてくれた。
奥さん「いやぁ、わざわざ来てくれてありがとぅ。
どうぞ中へ」
隆一郎「はい!お邪魔します。」
その部屋の中のソファに対面して座り、コーヒーを並べるその奥さん・・。
隆一郎「それで・・やはり僕の正体を・・」
宮野「う〜ん。見てしまった。
だが気にしなくて良い。正体がばれたらいけないというルールなどないわけだからな。
そして君は見たことの無い巨人のようだが、一体なにものなんだね?」
隆一郎「はい。実は・・僕、3000年からタイムスリップしてしまって、この世界に来たんです。
・・・・・・・あっ、・・信じてくれませんよね。。。」
宮野「いや。大丈夫だ。私は信じるよ」
奥さん「私も信じるわ。どうやら先ほどの巨人はあなたなんだってね。それで?」
隆一郎「え?あ、はい。
その3000年の世界ではヘル・サターンズという宇宙侵略を企む組織が地球を襲ってまして、
それで僕は・・生まれてすぐに奴等に誘拐されて侵略者に改造されてしまったんです。」
驚いて肩を下ろす二人。
隆一郎「だけど、僕は地球や最初に出会った仲間達によって、”侵略”することを心から拒否し、
今現在奴らと戦っているのです。”ウルトラマンイースリング”として!
だけども、爆発の衝撃によりワープしてしまい・・・」
宮野「ウルトラマン・・・か。うむ。そんなことがあったのか。大変だ・・・。昔がなつかしい。」
隆一郎「・・昔ですか?」
CM
宮野「おぉ、言い忘れていたが、この地球では1960年代から現在に至るまで、
たくさんの怪獣や宇宙人が襲来しており、その度に君のような巨人が現れていたんだよ。
そして私は00年代後半に地球防衛軍という対怪獣・宇宙人の組織として戦っていたんだ」
奥さん「私もよ。その後、宮野さんと結婚したの」
隆一郎「そういう組織があったんですね・・・。共に戦ってきた二人が幸せになれるのは羨ましいです!」
宮野「ん?君の時代には防衛軍や共に戦う仲間はいないのか?」
隆一郎「はい・・。そのような防衛組織は存在しないです。
仲間達はいたんですが・・・死んでしまったり、記憶をなくしてしまったり・・・」
宮野「つらいことが続いているんだな。」
奥さん「なんと・・・」
隆一郎「僕はもう3000年には帰れないんでしょうか?あいつらの強さにかなわないんでしょうか?
もう・・・自信がなくて」
宮野「馬鹿もの!」
突然立ち上がり指を指してくる宮野。
隆一郎「?!」
宮野「3000年の世界を守っているのは誰だ?未来が平和であるために戦うのは誰だ?
答えはズバリ君であろう!
その君が諦めてどうする?
君がそうやってため息をしているうちに地球はどんどん破壊されてゆくのだぞ。
君は地球が破滅して全人類が消え去ってもいいのか?」
隆一郎「そんなこと思ってません!でも相手が強すぎるんです・・・」
宮野「・・・・・・君にいい言葉を教えてやる。・・・・”奇跡”だ。」
隆一郎「・・・奇跡?」
宮野「そうだ。私が防衛隊のときに出会った君に似た巨人がいた。
彼は数々の苦戦をした。何度も負けそうになった。
だが諦めることはなかった。
それは何故かわかるか?”奇跡”を信じたからだ。
地球を愛するものには一人に1つづつあるということを、心に持っていたからだ。
彼の辛さは私の辛さと同じだった。」
隆一郎「同じだった?」
宮野「うん。
つまり私がその巨人として戦った時期があるんだ」
隆一郎「!!ぼ、ぼくとおなじように?!」
宮野「あぁ。何度も負けたし、くじけそうになった。だが最後は必ず奇跡が起きた。
つまり信じ続けることによって生まれる”愛と勇気と正義の心が勝つ時”の確率だ。
諦めたら確立は0だ。だが信じれば1%だけでも必ず増える!
君も、それを心に秘めるのだ。
必ずだ!さぁ、今すぐ信じて未来へ帰ってみせるのだ!
そして3000年・・我々の未来を救ってくれ!」
強い喝を受け、隆一郎はうなづいた。
宮野とその奥さんは外まで見送ってくれ、
隆一郎は「ありがとうございました。・・・必ず救って見せます!奇跡を信じて!」と近い変身。
大空へ飛び去った。
すると、最初来た時の時空の狭間が、微妙にまだ残っていたのだ。
すぐさまそこへ入り行き、3000年地球へ戻っていった。
手を振って見送る宮野とその奥さん。
宮野「彼こそ新の英雄だ・・・」
奥さん「えぇ。奇跡なる戦士だわ。」
そして暴れるダビルの目の前に再び飛び蹴りと共にイースリングが現れた!
サターンズ城ではヘル・デスらが驚愕。
ゴウ・マグマ「な、な、なんということだ?!」
スカルダー「あいつが・・・」
メガンダー「戻って・来た?!」
ヘル・デス「なんというやつ・・・。く!ダビル、奴を先ほどのように殺してしまえ!」
早速立ち上がり暴れるダビルだが、先程のイースリングではない。
サーベルなども避け続け、ニードルラッガーで、ダビルの角を破壊!
これでバリアは張れない!
だが体力の消耗も強く、機能が自動上昇したのか、たった2分しかたっていないのに、
タイマーボンバーが点滅してしまったのだ。
エモーション光線ですぐ決着をつけようとするが、高速移動で避けられてしまい、サーベルで突かれそうに!
このままでは時間がない!!!
と!直後にタイマーボンバーが破裂して外れたのだ・・・。
何かの光線を受けて。
その方向を見ると、戦闘機に乗った、大村博士の元助手・井上秀が乗っているのだ!
イースリング「秀ー!」
井上「イースリング〜!たまたま近くを通ったから救出にきたぜ!
こいつのサーベルとかは俺が破壊してやる!」
そういって、超熱光線を放ちどろどろに溶かしたのだ!
イースリング「ありがとう!秀!」
そのまま秀はどこかへ行ってしまった。
だが、この奇跡を力とし、イースリングはトドメの”ヒート・ウェーブ”という、
体中に発生させた炎を一気に放出する新技で、ダビルを見事倒したのだ!
ゴウ・マグマ「くそー!!」
スカルダー「またも、部外者によって・・・」
隆一郎の姿となり、公園のベンチで座る隆一郎。
ジェッター、ライダー、Gソードも壊れ、強い味方はほとんど消えた。
だが新しく、一番強い味方を手にした。
その名は”奇跡”
隆一郎「一人にひとつ・・・俺にもあるんだ。俺にも・・・
ありがとう。宮野さん。そして秀!」
サターン生物は残り4体。
戦いはついに終盤へ・・・
そしてサターンズ城では、剣を構えたスカルダーがこう言った。
スカルダー「次は私にいかせてください。
もうここは私が奴を倒すほかありません」
ついに、親子対決が開始する!
つづく
次回予告
第35話「親子の絆 前編」剣士スカルダー
目を覚ましてくれ!
実の父親と戦わなければいけない使命。
果たして隆一郎は、懸命に戦うことはできるのか?!
お楽しみに。
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第35話「親子の絆 前編」剣士スカルダー
公園を歩く隆一郎。
そこには、お母さんと仲良く遊ぶ子供達がたくさんいた。
走り回っていたり、
砂場でお城を作っていたり、
滑り台を逆から昇ろうとして、討論していたり・・・・
とにかく笑顔が素敵であった。
隆一郎「俺にはない・・・こんな思い出・・・」
そう。
生まれてすぐに連れ去られた隆一郎は、子供の姿で外に出たことがない。
だがかすかな記憶が残っている・・・
大急ぎで室内に飛び込んできて、グチャグチャのネクタイとスーツをまとい、
カバンを投げ捨てて、僕を出来抱えた男の姿・・・。
父さんだ。
電話でもうすぐ生まれると知らされ、会社から飛び出してきたのであろう。
お母さんも笑顔で喜んでいた。
母親「名前は隆一郎にしましょう!」
父親「あぁ!そして元気で活発で、力持ちの男の子になってもらおう!」
直後だった。
室内が次々爆破してゆく。
ナースなども大慌て。
父さんは必死に俺をふところに抱きかかえ、母さんと共に逃げようとしたが・・・・
ゴウ・マグマが窓を割って現れ、父さんと俺を青いカプセルに包んで連れ去った。
母さんは何も出来ず、叫んで手を伸ばすだけだった。
その夜、謎の城内のカプセルに俺は入れられた。
父さんも必死に抵抗するがカプセルに入れられた。
それから23年後・・・。
現在に至るわけだ。
隆一郎「返せよ・・。俺の楽しみ・・希望・・。消え去った全ての時間を返せ!!!」
そう心の中で叫んだ。
外では走り回っているサラリーマンなどが大勢居る。
そんな中、うつむいて涙を流している小学生を発見する。
その小学生はずっとうつむいたまま横断歩道を渡るのだが、信号は赤に変わってしまった。
気づかずに長い歩道を渡っており、横からはトラックが迫ってきた!!
隆一郎「危ないっ!!」
大急ぎで走り行き、飛び込んでギリギリで救出する隆一郎。
隆一郎「大丈夫か?!怪我は?」
小学生「・・・・・だいじょ・・うぶです。。」
隆一郎「駄目じゃないか!うつむいて歩いてたりなんかしちゃ。」
小学生「ごめんなさい。これからは気をつけます・・」
隆一郎「・・・ハハ、もう良いんだ。それよりも何故君は泣いていたんだい?」
小学生「え?」
隆一郎「僕に聞かせてくれないか?」
小学生「う、うん。実は・・・」
公園のベンチに移動し隣に座りあう二人。
小学生「僕・・・今日、授業参観だったんだ。」
隆一郎「授業参観・・?」
小学生「パパやママが僕たちの勉強を見学することさ。
僕は今日の日を楽しみにしていた・・・だけど・・・パパは仕事で結局・・・」
隆一郎「来られなかったわけだね。」
小学生「うん。。」
隆一郎「でもお母さんは?」
小学生「お母さんはいない。」
隆一郎「え?!」
小学生「僕が3歳の時に死んじゃったんだ。」
隆一郎「そうか・・。ごめん。悪いこと聞いちゃって。」
小学生「うぅん!良いんだ!・・・でもお父さん。。」
ポンと、手をこの子の肩に置く隆一郎。
隆一郎「元気出すんだ!
お父さんは君のために一生懸命なんだ。
君に美味しいご飯を食べさせたくて、
好きな物買ってあげたくて、頑張っているんだ。
しかも、お父さんは授業参観に出たくて出たくて仕方なかったんだ。」
小学生「本当に?」
隆一郎「本当さ!
だからめげずに、お父さんが帰ってきたら、笑顔で元気いっぱいに
『おかえりなさい!』といってあげるんだよ!」
小学生「うん!お兄さんありがとうー!!」
そういって走り去る小学生。
隆一郎(お父さんと、たくさん思い出つくるんだぞ!)
そしてサターンズ城では、スカルダーがついに出発を始めるところであった。
ヘル・デス「いいか、スカルダー。
お前自身が『俺が奴にトドメを刺す』といったのだから、
必ずや奴を倒すんだぞ。」
スカルダー「えぇ。憎きイースリングを抹殺してやります!」
ゴウ・マグマ「お前なら確実に倒せる!確実にな。」
メガンダー「ガンバ・レ!・ガンバ・レ!」
スカルダー「かしこまりました。」
そういって地球へ向かった。
CM
その夜あの小学生は・・・
家でソファーに眠っころがり、テレビを見ていた。
だが顔はなんだか落ち着かず、ムスッとしてうた。
「やっぱり・・・あんなの嘘だ!お父さんの馬鹿!」
そう叫んでいた。
そのお父さんは会社帰りにおもちゃ屋に寄っていた。
「陽二には悪いことしたな・・・。あいつの欲しがってた電車のおもちゃを買ってやろうかな!」
陽二とは、あの小学生の名前である。
つまりこの男はそのお父さん。
授業参観に出れなかったお詫びとしてこっそりおもちゃを買っているのだ。
清算が終わり、店から出てきてウキウキ気分でタクシーに乗り込んだ。
そして隆一郎は街を歩いている途中。
実は最近工事現場のアルバイトを始めたのだ。
その帰りであった・・・・
目の前に黒い闇のような物体が出現し、隆一郎を驚かせる。
中からは盾と剣を構えたスカルダーが出現・・・。
隆一郎「!!」
スカルダー「ふふふ、奥菜隆一郎よ。
よく聞け。
私はついにお前と本格的に1VS1で戦うときを迎えた。
そんな私の目的はただ1つ。
貴様の抹殺ただそれだけだ!」
隆一郎「抹殺だなんて!父さん・・・」
スカルダー「いいかげんにしろ!私は貴様の父親ではない!!」
と怒りをあらわにし、剣を振りまくる。
ベンチや電柱、電灯に自転車と様々な物が斬り壊されてゆく。
ここはなんとかしなければと、イースザレーザーを放つも、盾で跳ね返されてしまった!
スカルダー「死ぬのだ隆一郎!」
隆一郎「嘘じゃないんだ。覚えてないのか?父さんは俺を喜んで抱きかかえ・・」
スカルダー「うるさい、黙るのだ!」
と斬りつけようとしてくる!隆一郎はただただ避けるしかない。
その頃。
陽二のとこへお父さんが帰ってきた。
玄関の入り口で立っていた陽二。
お父さん「お?陽二・・・。今日は本当にすまなかった!
仕事ができたばかりに。
代わりにお前がほしがっていた電車を買ってきてやったぞ!」
と手渡すが、陽二は「こんなのいらないよ!お父さんの馬鹿ー!」と吐き捨てて、
外に飛び出していってしまった!
「陽二ー!!」と、追いかける父親だが足の速い陽二を見逃してしまう。
「どこだー!陽二ー!!」
そんな陽二は真っ暗な公園を思い切り走っていた。
だがその先はなんと・・スカルダーと隆一郎がいたのだ。
それに気づかず、またもうつむいて走り続けたため、スカルダーの背中にガン!と
ぶつかってしまった。
スカルダー「・・・・?一体誰だ?」
と妙にいらだった声でふりむき、陽二を見つけると、そのまま抱きかかえて巨大化を始めた!!
隆一郎「あ!君はさっきの!!」
スカルダー「ハハハハ、どうだ。こいつの命がどうなってもいいのか?」
手には陽二が握られており、陽二は「助けてー!助けてー!」と叫び続けている。
怒り狂った隆一郎は変身する。
そこに先程の父親も到着。
「あ!あれは陽二?!」
イースリング「あなたは、あの子の父親?
ここは危険です。あとはまかせてください!
必ず僕が助け出します」
巨大な姿で父親を見下ろしてそう伝える。
「・・・・・わ、わかった。。。必ず助けてくれ!!」
と涙ながらに訴える父親。
だが人質のせいで近づけず、連続してスカルダーソードで斬りつけられるばかりである。
斬られるたびに体は爆破し、イースリングは倒れてゆく・・・。
そんな倒れたイースリングの胸に剣を貫こうとするスカルダー!
スカルダー「イースリング、抹殺だ!!!」
大ピンチの末イースリングは叫ぶ。
イースリング「父さーーーん!!!」
果たしてイースリング、陽二達の運命は?!
つづく
次回予告
第36話「親子の絆 後編」剣士スカルダー
父と子。
この絆は一度切れたら二度と癒えないのか?
いや・・・そんなことはないはずだ。
スカルダーとイースリングの運命はいかに!
お楽しみに。
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第36話「親子の絆 後編」剣士スカルダー
<前回のあらすじ>
ついに父親であるスカルダーと一騎打ちとなった隆一郎。
だが、一人の子供を人質にとられ、さらにはついに剣を貫かれそうに!!
スカルダー「イースリング、抹殺だ!!」
イースリング「父さーーーん!!!」
そして剣がブサッ!と貫いた・・・・
・・地面へと。
イースリングの右横に剣がスレスレでずれたのだ。
スカルダー「くっ!!」
この隙にイースリングは、陽二少年を確保し、父親の元へおいてあげる。
父親「巨人さん、ありがとう!!」
陽二を抱えて逃げ行く父親。
そしてイースリングはスカルダーと対面し、こういった。
イースリング「わざと、外したんでしょ?」と。
スカルダー「な、なんだと?!」
イースリング「父さんは俺を刺さなかった。・・いや、刺せなかった!」
スカルダー「馬鹿を言うな。剣士の俺が敵を刺さずいられるか!」
イースリング「本当に俺を敵と思っていて、剣士ならば外すはずが無い。
父さん。父さんは絶対に僕を殺すことはできない!」
スカルダー「そんなわけないといっているだろ!
それに父さんと呼ぶなと言っているだろう!」
イースリング「なら、俺は何もしない。今胸を貫いてみろ!」
そういい、両腕を横に広げ、刺される準備を始めた。
スカルダーも剣をイースリングに向けて構える。
・・・・・だがその腕を自ら降ろした。
イースリング「?!」
スカルダー「勘違いするな。俺はお前が息子だから刺さないわけではない。
と、いうよりお前が俺の息子という記憶が一切無い。
ただ、刺してみろと言われて刺すということは、
俺が倒したことにはならない。
だからお前が本気で俺と戦う気になったとき、もう一度やってくる。
それまで俺に対して怒りをあらわにするがいい。さらばだ!」
そういって、立ち去ってしまった・・・・。
隆一郎の姿に戻り、あの父親の元へ走りゆく。
すると川原で座って、川を眺めていた。
陽二はそこで眠っている。
後ろから「お怪我はなかったですか?」と呼びかける隆一郎。
その父親は笑顔で「はい!このたびはありがとうございました。
あなたは一体・・・」
隆一郎「気にしないでください。ただ巨人になる力を得ただけです。」
父親「そうですか」
隆一郎「ところで・・・授業参観に出れなかったために陽二くんが怒っているようで。」
父親「え?・・ハハ、これは私がいけないんです。私が。」
隆一郎「でも、あなたは仕事で仕方なかった。だから許してもらうべきじゃ」
父親「駄目なんだ」
隆一郎「え?」
父親「俺は普段からどこにも連れってやれないし、
高いものも買ってあげられない・・・。
それに今日の授業参観は『絶対』て約束したんだ。
それを守れなかった・・・。普段もあいつに朝食だけ用意して先に仕事にいっちゃって、
帰ってくるのは12時頃。あいつに何一ついいことしてあげられないんだ・・・」
隆一郎「・・・・。そうなんですね。
僕には父親との思い出が全く無いので、そういう感覚がわからなかったのかもしれません。」
父親「思い出がない・・?」
隆一郎「実は俺の父親は・・さっきのスカルダーなんです!」
父親「?!!あ、あの・・・剣士・・?!」
隆一郎「僕と父さんは悪魔にさらわれ今の姿になったんです。
そして父さんは記憶も自我も全て無くしてしまい・・・」
父親「そうなのか・・・」
隆一郎「孤独なんです。僕は・・。でわ、この子にそんな悲しい思いさせないでほい!
少しでも元気になるように!」
そういわれ、父親はうなづいた。
CM
翌日。
朝目覚めた陽二はいつものように、既に父親が出かけたと悲しみ、食卓に向かう。
だが椅子には、Yシャツにネクタイ、新聞を読みながらコーヒーを味わう父親の姿が!
父親「おぉ〜やっと起きたか!」
陽二「お、お、お父さん?!」
父親「陽二。昨日はすまなかった。お詫びに今日はどんなとこでもいい。
好きなとこへ連れてってやる!」
陽二「でも仕事・・・僕は学校・・」
父親「今日は休もう!パパも仕事はキャンセルしたからな!」
陽二「ほ、ほんとうに?!」
父親「あぁ、本当さ!」
「やったー!」喜んで抱きつく陽二。
そして2人は遊園地へ向かった。
そんな様子を笑顔で見つめる隆一郎。
サターンズ城。
ヘル・デス「何故トドメをささぬ!
奴は苦悩に挟まれ、お前を倒すことができないのだ。
だからお前は奴を抹殺するのみなのだ。」
ゴウ・マグマ「そうだ。奴を倒すのみ・・・」
スカルダー「申し訳ありません。次は必ず抹殺します。」
ヘル・デス「そうだ。奴は敵なのだ。
奴のおかげで俺等をどんなに苦しんできたか・・・」
スカルダー「その復讐、つけてみせます!」
そして陽二親子2人は思う存分楽しんだ。
ジェットコースターで叫び、コーヒーカップで目を回し、
アイスクリームを頬張り、おもちゃ屋やゲーム屋でいろいろ買ったり。
本当に純粋な親子の関係であった・・・・。
隆一郎「俺には無い・・・思い出。喜び。楽しみ。絆・・・・。
全てを奪ったのはサターンズ。あいつらだ!」
そしてついにスカルダーが再び現れた!
みんなが逃げ惑い、陽二親子も慌てて逃げ出す。
陽二「あのときの!!」
父親(隆一郎君の父親・・・)
そして隆一郎は「もう関係ない!父さん。いやスカルダー!
お前は俺の敵だ!変身ーっ!」
イースリングは怒りを拳にため、巨大化と共にスカルダーにパンチ!
だが盾で防がれてしまう。
さらにキックやタックルも盾で防がれ、剣で肩に切り傷を負ってしまう。
その傷を手で抑え、さらにイースリングは立ち向かう。
だがニードルラッガーも盾で防がれ、剣で危うく突き刺されそうにもなる。
スカルダー「ほぉ、やっと戦う気になったか。」
イースリング「もう・・・関係ない。自我を無くしてしまった親父は・・・倒すしかない!」
スカルダー「倒せるものなら倒してみろ!」
2人はとにかく戦いあった。
ひたすら・・倒すまで・・。
だがついにイースリングが仰向けに倒れてしまい、そこへスカルダーが剣を振り下ろす!
「待てぇぇぇぇ!!!!」
いきなりの叫び声にスカルダーも手を止め、声のほうを向く。
それは陽二の父親であった。
陽二「お父さん?どうしたの・・・」
父親「陽二。ここは私にまかせろ。
おい!スカルダーとかいったな。。。
お前は最低な奴だ!いくら自我や記憶を無くしたからといって、
自分の息子を殺そうというのか?」
スカルダー「こいつは敵だ!」
父親「敵じゃない!息子だ。お前ら2人は親子なのだ!
戦うべきじゃない!戦ってはいけないんだ!」
だがスカルダーは聞く耳をもたず、剣から出す光線で父親を襲う!
「わぁ!!」
なんとか助かったが、爆風で吹っ飛ばされる父親。
陽二「お父さーん!!」
イースリング「くそぉ・・・ゆるさねー!親父・・・。
俺は決断した。必ず倒す!!」
究極の決断をしたイースリングは、空中で高速回転し、そのまま盾に自ら激突!
すると盾はボロボロと砂のように崩れ落ちた!
さらに回し蹴りの連発で、剣も手から落とし、スカルダーは無防備となった!
スカルダー「ま、まて!イースリング!」
イースリング「駄目なんだ・・・。一生父さんは元に戻ることができないんだ。
だから父さんを倒すほかない。
だけど俺は一生父さんの幸せを願っている。
絶対に幸せでいてくれ!」
そしてエモーション光線を発射!!
スカルダー「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
直後に大爆発が起き、スカルダー・・・いや、隆一郎の父親はバラバラとなって死んだのだった。
30分後。
隆一郎は、目が覚めた陽二の父親にこういった。
「スカルダー・・倒しました。」
最初はなんだって?!と驚いた様子の陽二の父親だが、最後は深刻な表情でうなづいた。
隆一郎「さぁ、陽二くん。今日は貴重は日だ!お父さんと思う存分楽しむんだぞ!」
陽二「・・・うん!ありがとうお兄さん!」
父親「さようなら。」
隆一郎「はい。また、いつか。」
笑顔で手を振る隆一郎。
陽二親子の影が見えなくなるまで、笑顔で・・・・。
直後に隆一郎の顔はゆるみ、しわが寄り、そのままひざまずいて大泣きした。
顔がしわくちゃになるまで泣いた。
「父さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
果たしてその声はスカルダーの耳まで届いたのか・・。
これも全てはサターンズのせいである。
両親、友人、仲間を失い、本当に一人きりとなった隆一郎。
いや、一人ではない。
この丸い星や壮大な宇宙にどこかに、必ず君を応援している仲間がいるはずだ。
さぁ、最終局面だ!行け、隆一郎!!
つづく
次回予告
第37話「真っ黒な空と真っ赤な海」ゴウ・マグマ、メガンダー
サターンズは地球全体を不気味に染め上げようとしている。
この星を守るためには負けてはならない!
イースリングの怒りの戦いがスタートする!
お楽しみに。
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第37話「真っ黒な空と真っ赤な海」ゴウ・マグマ、メガンダー
雲行きが怪しくなってゆく。
また、激しい雷が鳴り響く。
外には誰もおらず、家に引きこもってしまっている。
隆一郎「この悪天候・・。サターンズの怒りが自然にまで現れている・・・」
そのとうり、サターンズ城では怒り狂ったヘル・デスらがいた。
スカルダー作戦まで失敗し、残りのサターンズ生物は、わずか3体にまでなったのだから。
それは首領のヘル・デス、主要メンバーリーダーのゴウ・マグマ、情報処理のメガンダーである。
ヘル・デス「ついにここまで奴が来るとはな」
メガンダー「やばい・やばい!」
ゴウ・マグマ「・・・・・・・焦ることは無い。我々は数々の星を滅ぼしてきた主要舞台の中でも
抜群の3体なのだから。
怯える事はない。」
ヘル・デス「いいか。二人よ。
ここは日本のみならず、全世界中、地球全体に険悪な自然災害をもたらすのだ」
ゴウ・マグマ「全世界・・。えぇ、それはかまわないのですが、果たしてどうやって・・・」
ヘル・デス「それにはメガンダーの力が必要である」
メガンダー「僕・の・力が?」
ヘル・デス「そうだ!まず、この映像を見よ」
と、巨大なモニターに地球の様子が。
そこでは、津波や土砂崩れ、噴火、地割れ、自信、台風や山火事などといった、
自然からおこりうる災害をまとめた映像が・・・。
ヘル・デス「これまでの1年で起こり、人々が困難に陥った被害である。
こんな被害が一度に地球全体に来たらどうなる?たちまち地球は滅びるであろう。
しかも自然が敵だ。いくらなんでもイースリングでも防げぬであろう」
ゴウ・マグマ「素晴らしい作戦です。だが、我々に自然災害を引き出す力はそこまでないのでは。。」
ヘル・デス「地球のど真ん中へメガンダーがゆけばいいのだ。」
ゴウ・マグマ「そこへいってなにを?!」
ヘル・デス「そこからメガンダーのエネルギーコードを、山やガズタンクや電線など、
様々なもにつなげ、闇エネルギーを投入するのだ。
そうすることでその物体は巨大な衝撃と被害を受ける。
そして自然の悪魔が地球を襲うのだ。
メガンダー「いい・作戦!・今すぐ・作戦にかかります」
ゴウ・マグマ「素晴らしい作戦だ。ふふふ」
その晩。
体のドリルであっというまに地中を掘り進み、コアよりもど真ん中へ進むメガンダー。
そこから植物の触手のようにコードをズラズラと伸ばし、地球の端から端までをその
触手で囲い、電線やガスタンクに差し込む。
こうして闇エネルギーを投入しているのだ・・・。
ヘル・デス「よくやった。・・明日には襲い掛かるであろう。災害がな。」
翌日。
電車に乗る学生やサラリーマンがギュウギュウになって通勤している。
そのときであった。
電車上空に設置された電線から突如電気がバチッと破裂し、線路に無数に飛び跳ねる。
そのまま石をも焼き尽くすほどの大火事になる、電車は大混乱。
運転もうまくいかずに、その炎が移って燃えつくされてしまった・・・。
さらにハワイなどの海は真っ赤に染まり、泳いでたものを即死に連れ込んでしまった。
空はハリケーンにより真っ黒になり、夜同然となってしまう。
世界中が自然災害で大混乱に陥る。
全世界の警察や消防隊も動き始めるほどだ。
隆一郎「こんな災害が普通の自然のいたずらで起こりうるはずがない。
一体・・・。やはり奴等なのか?!ならば、一体どこに・・・」
サターンズ城のある星雲の場所がわからぬ隆一郎は困った。
だが地上から発生する災害があるということは、地球から何かしているに違いない。
そう感じ取った隆一郎は、警察などを押し切り、『ここから先進入禁止』のロープを飛び超えて
調査に乗り出した。
CM
くまなくサターンズを探す隆一郎だが、ハリケーンや雹、襲いくる火花の数々に苦戦する。
さらに橋から飛ばされてしまい、下の岩場に激突してしまう。
だが生物であるゆえ、怪我をする程度であった。
すると、その岩場の先に人間が彫ったとは思えない巨大な穴を発見する。
隆一郎「この自然災害で空いた穴か?・・・それとも・・・」
おそるおそる覗いてみるが真っ暗でよくわからない。
中へ入り、ゆっくり降りてゆくことにした。
そして、ついにメガンダーを発見する!
隆一郎「やはり貴様か!」と、イースザーレーザーを放つが、巨大化したメガンダーにはノーダメージ。
さらには、上の穴にゴウ・マグマが顔を覗かせる!
隆一郎「やはり貴様らの仕業か!俺が防いでやる!」
ゴウ・マグマ「それはどうかな?貴様は罠にはまった。
お前自身が逆に自然災害へのキーとなるのだ」
隆一郎「なにを?!」
すると、巨大な岩により、出入り口の穴を防がれてしまう!!
必死に叩いても出れず。
仕方なく変身しようとするが、いきなり首をメガンダーの触手で絞められてしまう。
すると、メガンダーは隆一郎の右胸にも触手を注射のように刺してきたのだ!
ドクドクと、血を吸う蚊の針のように不気味に動く触手。
隆一郎「うっっ!!くっ・・ぅ貴様・・なにをした?!っう・・・・」
メガンダー「お前・にも・自然・災害の・元・に・なって・もらう」
隆一郎「どういうことだ?!」
メガンダー「お前・が・変身・したら・・少なく・とも・日本・は・・・沈没する!」
隆一郎「俺が変身したら沈没だと?!」
窮地に追い込まれてしまった隆一郎。
ここから脱出するには変身しかないのだが・・・それでは爆発してしまう。
非常事態なのだ!
隆一郎「卑怯だぞ!」
メガンダー「仕方・ない。世界征服・の・ためだ」
だが、隆一郎はあきらめず、イースザレーザーにフラッシュラッシュを設置し、新たな光線技を発射した!
すると、メガンダーは筒所がバンッバンッと破裂し、触手は全てのものから外れ、
思い切り地上へ彫り昇っていった!
隆一郎からもコードが外れ、見事作戦成功。
隆一郎「メガンダー!貴様の最後だ!」と、フラッシュラッシュで変身!
自然災害は、まだあまり止まらず、大雨や台風が降り注いでいる。
メガンダーは巨大な全長30メートルほどの円盤生物形状として襲い掛かり、
激しい雨や嵐に打たれ、イースリングはメガンダーにパンチや飛び蹴りをかます!
だが触手で殴りつけられたり、ドリルからのらせん状光線の攻撃にビルに倒れてぶっつぶしてしまう。
さらにそこにゴウ・マグマまで巨大化して現れたのだ。
ゴウ・マグマ「見てわかるとうり、今日が地球最期の日なのだ!」
といい、顔の無数のトゲから光線を発し、イースリングを痙攣させる。
そして空中を浮きながらイースリングに激突する!
その衝撃で軽く爆発するイースリング。
ゴウ・マグマが笑いながら体の茶色の衣服を脱ぐと、緑色の肌にかなり鋭く尖ったトゲが
さらに無数に装備されていたのだ!
近づく事もできず、襲ってきても迎え撃てない・・。
挟み撃ち状態でピンチのイースリング。
試しにエモーション光線をゴウ・マグマに放つが、その無数のトゲが吸収し、
逆にイースリングに跳ね返す!
さらにメガンダーがドリルで貫こうとしてくる!
だがそれはジャンプで避け、降下してくると共にメガンダーの頭の透明なケースを踏みつけて破壊した!
中には脳みそのようなものが浮き出ており、それが弱点だと確信したイースリングは、
光線を打とうとするが、ゴウ・マグマが周りを囲んできて邪魔をする。
突撃してきたら、横に転がって避けるのだが、直後に背中に向かって突撃しきてしまい、
これはさすがに避けられず、背中にトゲが刺さる!
痛みに耐えられずうつぶせに倒れてしまい、ついにメガンダーがドリルを回転させ、上空から
猛スピードで降りてきた!!
だが、これを感じ取っていたのか、イースリングはうつぶせの状態で横へ転がって見事避けた。
メガンダーは勢い余ってコンクリートを貫いてしまい、詰まって外れなくなってしまった!
そしてイースリングは、ゴウ・マグマをトルネード光線なる青く丸い形状の光線で囲って、
その場から動けなくした!
最後に、メガンダーの弱点である脳部分に、ニードルラッガーを放った!
ニードルはメガンダーの脳のど真ん中に命中し、直後に10連続も爆発を起こし、そのままバラバラになって
完全に破壊されたのであった。
ゴウ・マグマはその光景を見て、トルネード光線が消えたとともに、サターンズ城へ帰っていった。。。
翌日。
嵐や津波や大雨は全て無くなり、自然災害は消え去った。
隆一郎「うっ!・・」
傷だらけの体に風が触れただけで痛み出す隆一郎。
だが、メガンダーを見事倒し、残るサターンズはゴウ・マグマとヘル・デスの2体のみとなった。
けえれども隆一郎の顔は真剣そのものであった。
確実に強いこの2体。
そう簡単には倒せないはずだ。
隆一郎は空を見上げ、敵の襲来をただ真剣に待つのであった。
つづく
次回予告
第38話「地球を守る理由」ゴウ・マグマ
ゴウ・マグマと対談する隆一郎?!
何故、君はそんなに地球を守るのか・・。
そして平和は着々と近づいているはずだ!
だがそれに比例して魔の手もすぐそこだ!頑張れ、イースリング!
お楽しみに。
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第38話「地球を守る理由」ゴウ・マグマ
雨に打たれながら、じっと空を見上げる隆一郎。
そして思った。
「俺は何故・・この地球を守っているのだろう・・・」と。
サターンズ城では、怒りのオーラがあたり一面を埋め尽くしていた。
ヘル・デス「どうする?!一体どうするつもりだ?!」
ゴウ・マグマ「お、おまかせください!
奴と会談を申したいと思います・・」
ヘル・デス「うまくいくのか?」
ゴウ・マグマ「おまかせを・・・」
隆一郎は一人、ただただ歩き続けた。
過去、自分が辿って来た道をもう一度辿っている。
まずは最初自分が落ちてきた山へ登ってみる。
隆一郎「なつかしい。。。この崖から落ちそうになって、雅人が助けてくれたんだよな」
前までは緑溢れる山であったが、サターンズ襲来により焦げていたりと災害が目立つ。
次に、バスに揺られとある街へ。
隆一郎「まだ人がたくさんだ。」
そこは麻紀に教えられた街。
最初のアグーマの襲来により、3つのデパートとビルが再建中である。
隆一郎「ごめんよ。俺が防げなかったばかりに」
そして研究所にも向かった。
隆一郎「博士・・・・。秀・・。」
よぎる思い出と苦痛。
さらにバド・リューと仲間になった山へ。
隆一郎「バド!お前の勇姿は決して忘れない。
健一も今もお前のことをきっと思っているはずだ。」
・・それで隆一郎の旅は終わった。
雅人・麻紀の家には寄らず、母親がいるであろう故郷にもいかなかった。
そして父親のことも頭によぎるが、頭を横に振り続け、忘れようと懸命に頑張った。
と、ここで目の前にゴウ・マグマが!!
隆一郎「貴様!」
かまえをとる隆一郎だが、ゴウ・マグマは冷静に、「待て。お前と話したいことがあるんだ。」
と話しかけてきた。
冷静さにつられかまえを止める隆一郎。
ゴウ・マグマ「こっちへ来てくれ」
謎の倉庫のソファーにお互い向き合って座る隆一郎とゴウ・マグマ。
隆一郎「こんなとこに連れてきて何のようだ?」
ゴウ・マグマ「うむ。今日はお前に聞きたいことがあってな」
隆一郎「聞きたいこと?」
ゴウ・マグマ「簡単なことだ。」
隆一郎「なんだ?」
ゴウ・マグマ「・・・まずは、まぁこれを飲みながら話し合おう」
と、コーヒーらしきものを差し出す。
少し警戒する隆一郎だが、ゴウ・マグマは「大丈夫だ。ただの飲み物だ。
心配することはない。」といい、その言葉を信じ、隆一郎はコーヒーを受け取り、すすりながら
会話を再開する。
隆一郎「それで、話とはなんだ?」
ゴウ・マグマ「・・・お前が地球を守る理由だ!」
隆一郎「!!・・・そ、それは・・・」
長く間が空いたあげく、出した答えは・・・
隆一郎「わからない。」
ゴウ・マグマ「な?!」
CM
隆一郎「・・あぁ」
ゴウ・マグマ「わからずしてお前は地球の平和を守っているのか?」
隆一郎「・・確かに俺は地球を愛した。
人間を愛し、平和を愛し、悪を嫌う。
だが、愛したからといって何故僕は守るのか。。
愛とは何か。追求することはできない。」
ゴウ・マグマ「なんというやつ。それなら我々と共に地球侵略を!!」
隆一郎「なら逆に聞く。お前らは何故侵略をする?」
ゴウ・マグマ「む?!ふん、簡単さ。我々が宇宙を征服して一番に!」
隆一郎「理由になってないぞ。」
ゴウ・マグマ「なに?!」
隆一郎「一番になったからなんなんだ?偉いのか?
そもそも何故一番になりたがる?」
ゴウ・マグマ「それは・・・最強になりたいからだ!」
隆一郎「意味が変わらない。最強になったからなんなんだ。
神になるとでも?だが、神になろうとしても、
理由になってない」
ゴウ・マグマ「へりくつを並べてなんのつもりだ!」
隆一郎「へりくつじゃない。答えだ!」
ゴウ・マグマ「答えだと?」
隆一郎「そうだ!人間達の戦いに理由などないんだ。」
ゴウ・マグマ「?!」
隆一郎「貴様らが、何の罪も無い地球などを破滅し、宇宙一になりたい。
なっても何も偉くない。すごいが、誰もが憎むであろう。
そして僕はお前らを滅ぼし、誰もが愛する平和を掴み取りたい。
だがそしたら悪魔達は俺を憎むであろう。
この世界の戦いは全て、自分の望みをかなえるのみなんだ。」
ゴウ・マグマ「ほぉ。では貴様は、何故戦う?」
隆一郎「つまり、俺は平和を愛しているから戦うのだ。
だが明確な理由など無い。
何故そんなに平和が欲しいのか?
それは・・・・俺も好きだだ。ただそれのみ。
そのために戦うのみなんだ。」
ゴウ・マグマ「ふん!なんというやつだ。
とにかく我々はこの地球を破滅するのみだ!!」
隆一郎「そうはさせるか!」
ゴウ・マグマ「・・・・ふふふ、だが貴様はもう終わりだな」
隆一郎「何?!」
ゴウ・マグマ「先程貴様が飲んだ飲み物は・・魔薬なのだ!」
隆一郎「?!・・・・っう!!」
突如苦しみだす隆一郎。
息が苦しいのか、必死に呼吸しようとしている。
ゴウ・マグマ「馬鹿めが。我々が敵に易々と普通の飲み物を飲ますとでも思ったか?
頭が悪い奴だ。これから俺様は東京タワーを潰しにかかる。
せいぜいお前は平和を願っているんだな」
隆一郎「貴様っ!」
ゴウ・マグマ「ハハハ、さらばだ!」
と、立ち去ろうとしたそのときであった。
隆一郎「ふふふ」
突如笑い出す隆一郎。
振り返り、「何がおかしい?!」と訴えるゴウ・マグマ。
途端、隆一郎がとび蹴りをかまし、ぶっ飛ばした!!
隆一郎「馬鹿はそっちだぜ。敵からもらった飲み物を易々と飲むとでも思ったか?
俺はそんな馬鹿じゃねえ。これから俺は貴様を潰しにかかる!
せいぜいお前は侵略を夢見るんだな。」
ゴウ・マグマ「なにを〜・・・!!」
隆一郎「変身!」
ゴウ・マグマが巨大化し、倉庫から飛び出すのと同時に、
隆一郎もフラッシュラッシュを掲げ、変身する!
地上では大工などが逃げ惑う。
それを守ろうと、イースリングはカバーするが、衣類を取ったゴウ・マグマは、
前回同様に体中がトゲ・・いや、トゲが体とでもいうべきか。そんな危険な姿であった。
そのため安易に近づけ・迎えられず。といった状態だった。
さらにやはり光線技も吸収されてしまう。
さかに首を手でつかまれるが、ゴウ・マグマの手の平もトゲで埋め尽くされているため、
苦しむイースリング。
ゴウ・マグマ「死ねー!貴様は俺様には勝てない!」
イースリング「くそぉ!」
だが痛みに耐え、腹を蹴り押し距離を置く。
するとゴウ・マグマは4つの目から、ノック・レーザーを4連続で放つ。
全て避けたイースリングだが、避けきった直後に体でアタックされ、摩擦で爆破!
衝撃で転んでしまい、さらにトゲを無数に飛ばしてくる!
体中に刺さってしまい、痙攣で苦しむイースリング
ゴウ・マグマ「ハハハ、お前のパワーはせいぜいそんなものか。
いや、違う。この私が最強だからだ!ふふふ」
だがイースリングは秘儀・”サークルメント・シールド”という、
青い半透明の四角いバリアシールドを発生させ、それを
ゴウ・マグマの上下、左右、前後に貼り付け包囲する!
「な、なんだこれは?!」
そのシールドは次第にゴウ・マグマに近づき、完全にくっついた!
そのため、全シールドにゴウ・マグマのトゲが内側から外側にかけて貫いたことになる。
ゴウ・マグマ「ん?・・・・ふふふ。。ハハハハハ!!馬鹿め、
こんなシールドで俺をぺちゃんこにしようとしたらしいが残念だったな。
俺のトゲが壁を貫いて守っている。」
イースリング「残念なのはそっちのことだ!」
ゴウ・マグマ「なに?!」
直後にシールドはゴウ・マグマから力づくでトゲごと引き離れて消え去ったのだ!
つまり、ゴウ・マグマの体からトゲが全て外れたのだ!
イースリング「シールドはわざとお前のトゲに刺さり、くぎを引っこ抜く要領で
取り外したのだ!」
ゴウ・マグマ「よくもぉ!!」
イースリング「最後だ!」
と、突撃し、ゴウ・マグマの腹を右腕で貫いた!!
「ぐぁぁぁぁぁ!!!!!」
と苦しみ、倒れそうになるゴウ・マグマ。
しかし!なんと宇宙から赤い光線がゴウ・マグマに激突し、穴の開いた腹は修復され、
トゲも全て元に戻ったのだ・・・・。
また、イースリングには青い光線が放たれ、大爆発が巻き起こる!
イースリング「うわぁ!!・・・っう、、一体どういうことだ?!」
ゴウ・マグマ「ぉ?・・・おぉ!!これはヘル・デス様のお力だ!!」
と感極まるゴウ・マグマ。
イースリング「なんということだ・・・」
とうつぶせのまま立ち上がれないイースリング。
そしてゴウ・マグマは、その場から逆方向へ思い切り駆け始め、ビルや住宅を次々
蹴り、踏みと破壊してゆく!!
イースリング「あ!や、やめろーーー!!!」
追いかけたいが、力だ出ない・・・。
しかし、ある事を発見したのだ。
ゴウ・マグマの後の首筋。丁度、後頭部にポツンとトゲが無い、空間があったのだ・・・。
イースリング「あの空間は・・?わかった!あれが奴の弱点だ!
髪の毛でいうつむじ部分で、あそこを軸にトゲが作られているんだ!」
確信したイースリングは、ニードルラッガーをゴウ・マグマのその部分へ投げ飛ばし、
猛スピードでゴウ・マグマに近づくニードルラッガーは、その部分へまんまと命中したのだ!
動きが止まり、再び大声を上げて苦しむゴウ・マグマ。
断末魔に苦しみ、4つの目は青、黄色、緑と何度も変色し、最後は真っ白となり、
肌の色も真っ白に・・・そして風に飛ばされる灰のように、粉々となって消えていった。
ついに勝った・・・。
ゴウ・マグマを倒した。
残すは、サターンズ首領のヘル・デスただ一体だ!
イースリング「・・・俺はヘル・デスを倒すためにここを去る。
全ての戦いと思い出はここにある。
もうここへ来ることはあるか、わからない。
だが、俺は一生忘れない。ありがとう。地球よ!」
そういって、イースリングは宇宙の彼方へ飛び行く。
この時を最後に、地球から飛び去ったのだ。。。
地球の運命を背負って。
だがサターンズ城がどこにあるのかはわからない。
すると、一本の光がイースリングを導いたのだ。
「これは?」
すると声が聞こえてきた。
?「イースリング。これは俺の最後のパワーを振り絞って出した、光の道標だ。
これを辿ってゆけば、サターンズ城はある。頼む。奴を滅ぼしてくれ!」
「この声はバド・リューじゃないか!!」
バド「はは、よくわかったぜ。これまで本当にお疲れ様。
だが本番はここからだ!頑張ってくれ、イースリング!さらばだ・・・・・」
これはかすかに残されたバドの魂が作った声と道標なのだ。
「ありがとう。バド・リュー・・。ゆくぞ!ヘル・デス!!」
息を飲んで、道標を辿り、ついにイースリングはヘル・デスの元へ行く。
次は、本当の最後の戦いだ!!
長い戦いは、無事に終止符を打つ事ができるのか?!
行け!負けるな!戦え!ウルトラマンイースリング・奥菜隆一郎!!
つづく
次回予告
第39話「宇宙に消えた隆一郎」ヘル・デス
長く険しい戦いは、ついにラストを迎えた。
喜び・怒り・悲しみ・辛さ・勝利・敗北
全てを経験した奥菜隆一郎は、この一戦に全てをかける!
ついに、ウルトラマンイースリング最終回!
お楽しみに。
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第39話(最終話)「宇宙に消えた隆一郎」ヘル・デス
ついにヘル・サターンズは、首領ヘル・デスのみとなった。
そしてバド・リューの魂の道標により、サターンズ城のある惑星に着いていた
イースリングは、奥菜隆一郎に戻っており、その場に着地した。
隆一郎「ここか・・。奴のアジトは。」
地面は真っ黒の岩石で覆われており、至るところに炎が燃え盛っている。
遠くを眺めると、黒い煙に覆われたサターンズ城がうっすらと見える。
隆一郎は走ってそこへ向かおうとするのだが、大嵐が発生し、吹き飛ばされてしまう。
何度も立ち上がって、サターンズ城を目指すが同じく嵐に邪魔されてしまう。
隆一郎「なんなんだ、これは・・」
さらに空中から巨大な岩石も降ってくる!
だが、それを飛び蹴りで回避する。
隆一郎「なんて危険な惑星なんだ・・」
さらに地面から謎の触手が突き出てきて、隆一郎の足首を巻き、
蟻地獄に誘うサソリのように、謎の穴に連れ込もうとしている!
隆一郎「や、やめろー!!」
と、イースザレーザーで触手に攻撃をする。
だがその弾が自分の足首にも2発も命中してしまい、触手からは回避したが、傷み苦しむ。
「う。。。い、いたい。。。」
さらに、前後左右からトゲが付いた壁が自分に迫ってきたのだ!
「あっ!!これは・・・」
危うく挟まれて刺されそうになるが、天辺はスペースが空いてたため、大ジャンプをしてギリギリ回避した。
「ゴウ・マグマにやった攻撃と同じだ・・。いろんな罠で俺を殺そうとしているんだな。。
く!ヘル・デス!そんな事せずに正々堂々と俺にかかってこい!」
すると、ヘル・デスの不気味な声が当たり一面に鳴り響いた!
【えーぃ、黙れNo.099こと奥菜隆一郎!
我々を裏切り、我々の侵略を邪魔してきた貴様をどんな作戦であれ殺さなければならないのだ。
それに、私とタイマンをはるだと? ふざけるのもいいかげんにしろ!
貴様は俺には勝てない】
隆一郎「なんだと?!何故そんなことがわかる?!」
【何故わかるかだと?
それはお前のイースリングパワーはもう限界直前なのだ。
だが私のパワーは貴様の100倍・・・いや、1000倍はある!
どうあがいても不可能なのだ。フフフ】
隆一郎「く!!だが、俺は絶対諦めねーぞ!
奇跡を信じて戦うんだ!」
【確立なんぞ、0.01%もないぞ。・・・いや、0%だ!】
隆一郎「0%?それはお前の主観だ。
俺にとっちゃどんな戦いの確立も50%50%だ!」
【馬鹿を言いおって。まあいい。せいぜい城の中まで来るんだな。ふふふ】
隆一郎「あぁ!絶対いってやる!」
と、走り出すが直後に地面に大きな穴があき、落ちそうになる!
ギリギリで穴の切れ目を右手で掴み、落ちずにはすんだ。
だが、下には落ちたら即死するであろう、不気味なマグマが埋め尽くされていた・・。
ここで手を離したら地獄へ一直線だが、4本の指でしか、切れ目の部分を掴んで支えていないため
腕の力も次第に弱くなってくる。
さらには、あの切れた地面がだんだん迫ってきて、閉じようとしているのだ。
これでは挟まれて死んでしまう!
隆一郎は歯をくいしばって、腕に全力をかけて、よじ登り、ギリギリで助かったのだ。
そして城の前に到着・・・。
中へ入るのだが、突如発生した謎の異次元エネルギーに閉じ込められてしまった!
赤いオーロラのようなものが隆一郎を囲み、戸惑わせる・・。
隆一郎「こ、これは・・・」
CM
赤い異次元エネルギーに閉じ込められた隆一郎。
すると、目の前に雅人と麻紀が?!!
しかもナイフを持っている・・。
隆一郎「何故、雅人と麻紀ちゃんが?!一体何を・・・」
雅人「殺してやる・・・」
麻紀「覚悟しろ・・・」
隆一郎「おい!やめろ!やめるんだ!」
・・・・・・だが隆一郎は見抜いた。
これは雅人や麻紀じゃない。偽者だと。
決心してイースザーレーザで打ち抜くと、やはりそれはただの石であった。
それからも様々な人物が幻覚として現れる。
博士、父親、秀、健一、バド・・・
「や、やめろおお!!!」
と目を塞ぎ、頭を抱えて苦しむ。
もう思い出したくないつらい思い出などが蘇ってくる。
そして再び過去の思い出を振り返る・・・
・・・・・・・生まれてきて泣き叫ぶ自分。
母親と父親は笑顔で喜んでいる。
これから幸せの生活が始まると思っていたであろう。
しかし、父親と俺はサターンズに連れ去られてしまう。
それから23年ものカプセル生活が始まったのだ。
そして23年がたち、No.099となり俺は地球に襲来するが、地球で雅人、麻紀に出会い、
本来の地球侵略という目的を拒否し、平和を愛してしまう。
そこから俺の戦いは始まった。長く激しい戦いが。
それから博士との出会い。
様々な兵器を開発し、たくさんのピンチを救ってくれた。
だが自ら生物に激突し、殉職してしまった・・。
あの時の悲しみ。
また、バド・リューとの関係。
唯一の歓迎者である健一と僕達の説得を受け、
ついにバドは仲間となるが、俺をかばって光線を受け、倒されてしまった。
せっかく仲間になれたというのに・・・
そして俺は人間であったと知らされた時の衝撃と辛さ。。。
後に母親との運命の出会いもあったのだが、
サターンズによって、雅人・麻紀・母親は記憶を抹消してしまい、「さよなら」さえ無いお別れとなった。
さらに過去に飛んでしまった時のこと・・。
だが、あのとき出会った奇跡の男との出会いこそが今の自分のの運命を変えてくれた、大切な出来事なのだ。
次は父親との苦痛の戦い。
戦いたくないけど、倒さざるをえなかったあの結末。。。
などなど。
何度もくじけ、苦しみ、負けて・・・そして最後は自分を信じて勝ちぬいてきたこれまでの戦い。
振り返ってみると、良い思い出なんて、全くといっていいほど無かった。
サターンズによって命を落とした人は1万をいくだろうか。
だけど、今までの戦いがあったから、今の自分がいる。
だから自分はサターンズを滅ぼさなければいけない。
どんなに嫌でも立ち向かわなければ、自分は最低な人間となってしまうのだ!
そう自分に叩き込み、隆一郎は叫んだ。
「俺は絶対にこれまでの全ての思い出を忘れない。忘れてたまるか!
お前を倒すまではな・・・、いくぞー!!」と!
そして、気力で踏ん張り、その場から大ジャンプ!
その思いと気力がパワーとなり、見事に異次元エネルギーから抜け出せたのだ!
すると、目の前には、全長5メートルほどのヘル・デスの姿があったのだ!!
隆一郎「ヘル・デス!!」
ヘル・デス「ついに来たか、奥菜隆一郎。ふふふ。」
隆一郎「貴様・・・俺はこの日をずっと待っていた。」
ヘル・デス「私もだ。お前を殺すこの日をな」
隆一郎「殺すのはこの俺だ!絶対お前を倒す!」
ヘル・デス「ふふふ、せいぜい頑張るがいい。さぁ、時間をやる。変身するがいい。」
隆一郎「・・・・いや、俺は変身しない!」
ヘル・デス「な、なんだと?!」
なんと隆一郎は変身を拒否したのだ・・。
隆一郎「俺だけ特別な力を得てるなんてせこいんだ。
他のみんなはお前らによって、命を落としてしまった。
光線も打てなければ、空も飛べないからな。
だが俺はいつもこの力によてて死を免れてきた・・。
だから今日は他のみんなと同じ条件でお前を倒すんだ!」
ヘル・デス「っん?!貴様・・自滅行為だぞ・・・」
隆一郎「・・・・だが俺はゆく!」
と、突撃し体当たりや蹴りをかますが、ヘル・デスは笑い続けている。
「ハハハハ、そんな攻撃、くすぐりにしかならんわ!」と馬鹿にし、触手で殴り飛ばす!
かなりの威力があったのか、岩の柱にぶつかり崩れ落ちる!
さらには緑色の光線を受け、体が爆破してゆく・・。
だが隆一郎は、先程の衝撃で崩れた、岩の柱の破片から鋭く尖った部分を見つけ、
それを拾い上げて、ヘル・デスになげつける!
ブスッ!!
刺さったは刺さったが、ヘル・デスは「だからどうした?こんなもので俺を倒せるとでも思ったか?フフフ」
と笑う一方であった。
そしてあたり一面に光線を連発する!それを前転や側転で避け続ける隆一郎。
しかし、ほとんどを食らってしまっている。
次第に柱も全てが崩れ落ち、この城も崩れ落ちそうになってゆく。。
しまいには、隆一郎は体中から血が流れ、皮膚も剥がれており、その中は壊れた機械のようにボロボロという、
かなりのダメージを受けた姿となっていた。
ヘル・デス「ハハハ、どうだ?まいったか?」
とあざわらうヘル・デス。
だが、隆一郎は口をゆがめて笑っていたのだ!
ヘル・デス「むっ?!なにがおかしいのだ?!」
隆一郎「ふふふ・・・これは俺の作戦でもあるんだ。」
ヘル・デス「作戦だと・・?」
隆一郎「あぁ!これにより全ての柱が壊れた。・・ということは俺の武器がたくさん増えたってわけだ!」
と、先程同様鋭く尖った破片を何十個も連続してなげつける!
ブスッ!ブス!
確実に刺さってはいるが、ヘル・デスは「だからいったであろう!こんな攻撃で俺は倒せない!」と余裕ぶっている。
だが、隆一郎の作戦は成功していた。
その破片が長かったため、触手を貫き、さらにヘル・デスの後の壁にも突き刺さっていたのだ。
つまり、紙を壁に画鋲で刺す要領で、ヘル・デスの身動きを取れなくしていたのだ!
ヘル・デス「な!!こ、これは・・・」
隆一郎「ふふ、どうだ?動けないだろう。
これが俺の作戦だ!
そしてこれで戦いは終わりだ!俺の怒りと苦しみを全て受けるんだ!
ヘル・デス・・、憎きサターンズよ!!」
そしてベルトからフラッシュ・ラッシュを取り出し、隆一郎はヘル・デスめがけて投げ飛ばす!
フラッシュラッシュは光となって、超高速でヘル・デスに向かい始めた!
ヘル・デス「くっ!!おっ!!や、や、やめろぉぉぉぉぉ!!!」
だがそういい終わる前に、フラッシュラッシュは、ヘル・デスの中心部にある赤い断末魔を貫通した!!
「ぎゃあああああああああああああ!!!!!!!!!」
これ以上ないくらいの叫び声を出し、ヘル・デスの体中は爆発と共に泡や緑色の血を噴出し、
グチャグチャになってゆく。
隆一郎「・・・・・」
ただ見つめるだけの隆一郎。
ヘル・デス「ぅぉぁおのれぇ!!よくもぉぉ!!
ふん、だがこのままではお前も死ぬぞ!」
隆一郎「・・・・地球の平和を守れるのならば、死んでもかまわない。
俺は平和が戻っただけで・・それだけで嬉しいんだ。それだけで・・・」
ヘル・デス「くっ!!奥菜・・隆一郎めぇぇ!!」
直後、ヘル・デスは莫大な爆発を巻き起こし死んだ。
ヘル・サターンズは滅びたのであった・・。
同時に城や惑星までもが崩れてゆく・・・。
修復不可というほど醜いボロボロの体になった奥菜隆一郎はというと・・・・
表情一つかえず、ただただ崩れ行く城の中でたたずむだけであった。
5秒後、壮大な宇宙が映し出され、その中心部にあったサターンズ惑星は大爆発を巻き起こし、消滅した。
そして辺りが何も見えなくなるほどの大量の煙が発生する。
すると煙が徐々にうすくなってゆく・・・。
綺麗さっぱり煙が消えゆくと、その先には再び平和になった地球が映し出されたのだ。
とても綺麗な地球・・・全ては守られたのだ。
たくさんの仲間に支えられながら、これまで勇敢に戦ってきた奥菜隆一郎によって。
それも最後は変身せず、たった一人で・・。
ありがとう。本当にあろがとう!
僕らは君の事を決して忘れない!
そして、その奥菜隆一郎はというと、
果たして生きているのだろうか?それとも死んでしまったのだろうか?
・・・それは誰にもわからない。
おわり
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